【一人暮らしの防犯対策】おすすめグッズや対策方法などを徹底解説!

一人暮らしの女性が玄関先へ帰宅した様子

初めて一人暮らしをするとき、部屋の防犯面も大きく気になるポイントではないでしょうか。「不審者に狙われたらどうしよう」「おすすめの防犯対策が知りたい」といった人は、今回解説する防犯対策を参考にしてみてください。すぐにでも実践できる対策方法なので、自宅の防犯性能を今日からアップさせられます。

また、おすすめの防犯グッズや防犯性能の高い賃貸物件の特徴なども解説していきます。防犯面で不安を抱えている人は、これらを参考に安心できる環境を整えていきましょう。

賃貸物件で一人暮らしをする際に実践したい防犯対策

まずは一人暮らしで実践したい防犯対策を8つご紹介します。すぐにでも始められることなので、さっそく実践してみましょう。

訪問者を必ずインターホンから確認する

自宅へ訪問者が来た際、まずはインターホン越しに確認しましょう。予定のない訪問者はどのような人物かわかりません。宗教の勧誘や強引な営業などの可能性があるため、玄関ドアを開ける前にインターホンから確認する必要があります。

インターホンがついていない場合はドアスコープから確認してみてください。不審な気配があれば、居留守を使って様子を見ましょう。

チェーンをかけた状態でドアを開ける

インターホンでの確認後は、チェーンをかけた状態でドアを開けてください。訪問者を確認したとしても、そのままドアを開けるのはNGです。

強引に押し入ろうとしたり、離れた場所に別の人間が隠れていたりする可能性があります。リスクを抑えるためにも、まずはチェーンをかけたままドアを開けて、問題のない人物かチェックすることが大切です。

また、インターホンが鳴ったのにもかかわらず人がいない場合は、周囲を警戒しながら確認しましょう。これは、住人を外へ出そうと隠れているおそれがあるためです。

洗濯物はなるべく室内で干す

洗濯物はなるべく室内に干して、犯罪の被害に遭うリスクを軽減させましょう。外から見た場合、干されている洗濯物の種類で性別が判断できます。女性の場合、デリケートな洗濯物(下着やインナーなど)は盗まれるリスクを防ぐためにも室内干しがおすすめです。

さらに、盗まれるリスクを抑えるため、洗濯物を干している間は部屋を空けないように心がけましょう。留守にしている間に窃盗犯が忍び込んでくる可能性があるので、乾くまでの間はなるべく自宅で過ごすようにしてください。

玄関ドアで「ただいま」や「いってきます」などの挨拶を心がける

帰宅時・外出時は挨拶を心がけて、一人暮らしを周囲に悟らせないことも防犯効果につながります。空き巣や忍込みといった犯罪は、一人暮らしの人がターゲットにされる可能性が高いです。警察庁の資料でも、夫婦のみの世帯よりも一人暮らし世帯の方が空き巣の被害に遭う割合が高いことが証明されています。

玄関先などの外からも目につきやすい場所で、日常的に「ただいま」「いってきます」と挨拶しておけば、一人暮らしではないことをアピールできます。また買い物の際はまとめ買いをし、一人暮らし分には見えない品物を買って帰るといった方法もおすすめです。

参考:警察庁「令和2年の刑法犯に関する統計資料」

フルネーム記載の表札は避ける

フルネーム記載の表札は避けて、個人情報を安易に漏らさないことも防犯には重要です。可能であれば、表札を外すことも検討しましょう。

フルネームで表札を書くと、世帯人数だけでなく性別を知られてしまう可能性も高まります。訪問販売や個人情報の悪用といったリスクを少しでも減らすために、表札を設置せざるを得ない場合は苗字のみ記載し、フルネームの記載は避けましょぅ。

毎日同じ行動をしないようにする

毎日同じ行動をしないよう意識するだけでも、空き巣やストーカー被害などを防げる可能性があります。たとえば、以下のような行動に注意して、同じパターンを繰り返さないよう注意しましょう。

<注意すべき行動パターン>
・同じルートで帰宅
・同じ時間帯に帰宅、外出する
・同じ時間帯にゴミを出す

同じ時間・ルートで毎日帰宅していると、不審者に自宅の位置を知られてしまう可能性が高まります。ゴミ出しや帰宅・外出については、留守になる時間帯を知らせることに繋がります。

防犯効果を高めるためには、帰宅ルートをいくつか考える、定期的に時間帯を変えて家を出るといった対策を検討してみてください。

1人でエレベーターに乗らないようにする

状況次第ではありますが、エレベーターには1人で乗らないようにしましょう。エレベーターホールでは、エレベーターがどの階で停止したのかを確認できます。1人でエレベーターに乗ると、どの階に住んでいるのかを特定できてしまうので気をつけてください。

一方で、誰かとエレベーターに乗る場合も注意は必要です。エレベーター内は密室空間なので、万が一不審者と乗り合わせてしまってもすぐに助けを求められません。マンション内で見かけない人や怪しいと感じる人がいた場合は、エレベーターには一緒に乗らないようにしましょう。

窓を開けたまま就寝しないようにする

防犯上、窓を開けたままの就寝はNGです。侵入盗には、住人が就寝中に自宅内へ侵入して金品を盗む「忍込み」という犯罪があります。就寝中は侵入者の気配を察知しづらく、窓が開いていては簡単に侵入されてしまうかもしれません。

人が入れるサイズの窓は、すべて施錠してから就寝しましょう。お風呂場やトイレなどについている小窓も念のためチェックしておいてください。

賃貸物件で一人暮らしをする前に用意すべきおすすめの防犯グッズ

ここからは、賃貸物件で一人暮らしをしている人におすすめの防犯グッズを10個紹介していきます。どれもホームセンターやオンラインショップなどでも購入できるので、防犯グッズの利用を検討する際の参考にしてみてください。

防犯ブザー

防犯ブザーは外出時、自分の身を守るために使う防犯グッズです。不審者に襲われた際、防犯ブザーを鳴らすことで相手を驚かすことができます。さらに大きな音が鳴るため、声が出せない状況になったとしても周囲に居場所を知らせ、助けを求められるのがメリットです。

窓ガラス用の防犯フィルム

窓ガラス用の防犯フィルムは、不審者の侵入を防ぐ役割があります。侵入盗の手口のひとつに「ガラス破り」というものがあり、これは窓ガラスを破壊して住居内へ侵入する犯罪です。防犯フィルムは窓ガラスの強度を高める効果があるため、ガラス破りを防ぎやすくなります。

防犯フィルムを選ぶ際は、なるべくサイズの大きなものを選びましょう。窓ガラスの一部分にだけ防犯フィルムを貼ったとしても、フィルムのない部分から割られてしまいます。隙間なく貼れるよう、フィルムのサイズには気をつけてください。

また、賃貸物件の場合は防犯フィルムの取付けについて、大家さんや管理会社へ事前に相談しなければなりません。防犯フィルムは剥がれにくいよう作られているため、原状回復の方法をお互い(自分と大家さん・管理会社)に理解しておく必要があります。

窓の補助錠

窓の補助錠は窓からの侵入を防ぐために使う防犯グッズです。補助錠は備え付けの鍵とは別に、窓のレール部分や窓枠に取り付けます。備え付けの鍵を開けられた・破壊されたとしても、補助錠があれば窓は開閉しません。

さらに、備え付けの鍵を破壊しても補助錠があった場合、侵入までに時間がかかるため途中で見つかるかもしれないと、侵入者も補助錠の破壊までは諦める可能性があります。補助錠があることで、そもそも狙われにくくなることにもつながるため、窓には補助錠を設置することがおすすめです。

窓用の防犯ブザー

窓用の防犯ブザーは窓からの侵入者を撤退させるための防犯グッズです。ブザーを窓際に取り付け作動させておき、この状態で窓の開閉があれば、それに反応して大きな警報音が鳴り響きます。侵入犯は自分が目立つことを嫌うため、音が鳴った時点で侵入を諦める可能性があります。

窓用の防犯ブザーを選ぶ際は、防水加工が施されたものがおすすめです。窓際は雨や結露で濡れるおそれがあり、防水加工が施されていないブザーは故障してしまうかもしれません。購入前にしっかり確認しておきましょう。

センサーライト

センサーライトは侵入者に光を当てて、犯行を諦めさせることが目的です。前述したように、侵入者は目立つことを嫌がるため、光を当てられるとその場に居づらくなります。センサーライトは人の動きを感知して自動で点灯するので、侵入者への抑止力として働きます。

センサーライトを購入する際は、壁や柱に穴を開けて取り付けるタイプだと退去時に原状回復費用が必要になるおそれもあるため、クリップなどで取り付けられるタイプを選びましょう。

警備システムステッカー

警備システムステッカーは、侵入犯を遠ざける効果に期待できます。「防犯カメラ作動中」「○○警備システム稼働中」などと書いたステッカーを見えやすいところへ貼っておけば、それを見た侵入者は犯行を諦める可能性があります。

ただし、あくまでも抑止力として効果を発揮する防犯グッズなので、実際に防犯力強化を図りたい場合は他の防犯グッズも併用しましょう。

サムターンカバー

サムターンカバーは「サムターン回し」と呼ばれるピッキングを防ぐための防犯グッズです。サムターン回しとは、郵便受けやドアスコープなどから工具を入れ、ドアの内側にあるサムターン(つまみ部分)を回して解錠する手口です。サムターンにカバーを取り付けておけば、このような手口による侵入を防ぎやすくなります。

賃貸物件の場合は、工具不要で取り付けられるタイプのサムターンカバーを選びましょう。ドアに穴を開けたり傷つけたりしてしまうと、原状回復の際に費用を負担しなければなりません。

ドアスコープカバー

ドアスコープカバーは、外部からの盗撮やサムターン回しなどを防ぐ効果に期待できます。ドアスコープは通常、外から覗いても中の様子は見えません。しかし、特殊な器具を使うことで中を覗けるようになるので、対策をしていなければ盗撮のリスクがあります。

ドアスコープカバーはこのような被害を防ぐため、玄関ドアの内側からスコープ部分を塞ぐような形で取り付けます。両面テープで取り付けるタイプも販売されているので、賃貸物件であれば部屋を傷つけないこのタイプのドアスコープカバーを選びましょう。

スマートロック

スマートロックは、鍵の閉め忘れを防止しつつ、ドアのセキュリティ機能をアップさせる防犯グッズです。スマートロックをドアへ取り付けることにより、スマホを操作するだけで鍵の施錠・解錠が叶います。

製品によってはドアの開閉履歴がチェックできるため、不在時に侵入者がいないかの確認も可能です。オートロック機能を搭載したスマートロックもあるので、セキュリティ機能を高めたい場合は取付けを検討してみてください。

ただし、スマートロックには工具で取り付けるタイプや、テープを使って簡易的に取り付けるタイプなどがあります。賃貸物件ではテープで取り付けるタイプを選び、備え付けのドアや鍵を傷つけないようにしましょう。

室内用防犯カメラ

室内用防犯カメラは部屋の中に設置して、室内の状況を監視するための防犯グッズです。万が一侵入者がいれば、撮影データを証拠として警察に提出できます。また帰宅するとき、カメラで室内の様子をチェックしていれば犯人と鉢合わせるリスクを抑えられます。

室内用防犯カメラを賃貸物件に取り付ける際は、退去時の原状回復が不要になるように、穴を開けなくても設置できるタイプを選びましょう。棚やテレビ台などの上に設置するタイプも販売されているため、自分に合ったタイプのカメラを購入するのがベストです。

防犯性が高い一人暮らし向け賃貸物件の特徴

最後に防犯性が高い一人暮らし向け賃貸物件の特徴について解説します。犯罪に巻き込まれるリスクを軽減するためにも、それぞれの特徴をチェックして部屋探しを進めてみてください。

2階以上の部屋

2階以上の部屋は外から室内が見えづらく、侵入されにくいのが特徴です。1階の場合、視線を遮るもの(塀や植物など)を乗り越えさえすれば、室内を覗くことができます。さらに、ベランダ側の窓は侵入経路として利用されやすく、セキュリティ面に不安が生じます。

一方、2階以上の賃貸物件であれば、高さがあるため外からは見えづらく、侵入する際は上に登らなければなりません。プライバシーが守られるほか、侵入盗などのターゲットから外れやすくなります。

ただし、2階以上であっても安心とは限りません。周囲に踏み台や伝いとなるものがあれば、ベランダから侵入されるおそれがあります。防犯性能を高める際は、玄関ドアはもちろん窓やベランダの戸締りをしっかりすることに加え、防犯グッズの使用も検討しましょう。

防犯設備付きの賃貸物件

防犯設備付きの賃貸物件であれば、防犯グッズなしでも犯罪に遭うリスクを抑えられます。主な防犯設備として、以下のようなものが挙げられます。

【防犯設備の例】

設備役割や機能
監視カメラ設置
(入口付近やエレベーター内など)
・不審者への抑止力
・トラブル発生時の証拠
インターホン・訪問者を室内からチェック
オートロック・施錠忘れの防止
警備会社と契約・警備会社独自のセキュリティシステムにより、外部からの侵入者をチェック
・トラブル発生時の対処
宅配ボックスの設置・宅配業者を装った強盗などの被害を軽減

上記すべての防犯設備が揃っている必要はありませんが、オートロックやインターホン、監視カメラなど不審者を遠ざけられる設備の有無はチェックしておきましょう。

常駐している管理人の存在

賃貸物件の管理室に管理人が常駐していれば、不審者が侵入するリスクを抑えられます。管理人は住民と顔を合わせることが多いため、見知らぬ人が建物内に入ってくれば入口やエントランスなどで引き留めます。

さらに、入口付近には常に人の目があるため、不審者も目撃されることを警戒し、場合によっては侵入を諦めてくれるかもしれません。賃貸物件を探す際は、管理人の有無についてもチェックしておきましょう。

格子やシャッター付きの窓

格子やシャッター付きの窓があると、不審者の侵入を防ぐ効果に期待できます。窓の鍵が開けっぱなしになっていても、格子やシャッターがあれば侵入はむずかしくなります。さらに、ベランダ側にシャッターがあれば、室内を覗かれる心配もありません。

ただし、これらを破壊された場合は容易に侵入されてしまうため、防犯フィルムや補助錠などの防犯グッズの利用も検討しておきましょう。

駅から家までの道のりや距離

駅から家までの道のりにおいては、以下のポイントを押さえておきましょう。

<駅から家までの道のりについて>
・道のり:街灯や商店街など明るさがあり、人通りもある
・距離:駅から徒歩5分圏内

徒歩5分圏内という距離はあくまでも目安ですが、駅から自宅までが遠いほど歩く距離が長くなることに加え、人通りも少なくなる傾向があります。それが夜道の場合、犯罪に巻き込まれるリスクがさらに高まるので、防犯という面では駅から近い賃貸物件が理想的です。

防犯性の高い鍵

ディンプルキーという鍵が取り付けられている賃貸物件は、ピッキングに対する防犯性に優れています。ディンプルキーは、鍵穴の構造が複雑でピッキングされづらい鍵として有名です。合鍵の製作もむずかしく、作る場合はおよそ3~4週間かかるなど、かんたんには解錠できません。

賃貸物件を探す際は、仲介している不動産会社に鍵の種類についても確認しておきましょう。ディンプルキーでない場合は、取換えが可能かを確認してみてください。

防犯グッズを揃えて一人暮らしの生活を充実させよう

一人暮らしでは実家のように身近に頼れる人がいないため、防犯対策を十分に行う必要があります。以下の対策方法は今日からでも実践できるので、さっそく取り入れてみてください。

<おすすめの対策方法>
・訪問者を必ずインターホンから確認する
・チェーンをかけた状態でドアを開ける
・洗濯物はなるべく室内で干す
・玄関ドアで「ただいま」や「いってきます」などの挨拶を心がける
・フルネーム記載の表札は避ける
・毎日まったく同じ行動をしないようにする
・1人でエレベーターに乗らないようにする
・窓を開けたまま就寝しないようにする

訪問者が来たときの対応方法は、自分の身を守ることにも繋がります。犯罪の被害に遭わないためにも、日頃から意識してみてください。

また、物件のセキュリティ面が不足していると感じたときは、今回ご紹介した防犯グッズの利用も検討してみましょう。賃貸物件の場合は、取り付けられるタイプかどうか、購入前に確認することが大切です。

ふどサーチ編集部