一人暮らしのために必要な家電を揃える際、冷蔵庫や掃除機、オーブンレンジなどは高額であるため、それだけで予算をオーバーしてしまうかもしれません。
新生活のスタートに家電は必須ですが、予算内に収めるには、何を購入し・何を購入しないか、自分のライフスタイルにあわせて判断をすることも重要です。
今回は、買うのが当たり前というイメージも根強い「炊飯器」が本当に必要なのか、また買った場合と買わなかった場合のメリット・デメリットを解説していきます。
これから一人暮らしを始めようと考えている方や、家にある炊飯器を買い替えようか悩んでいる方は参考にしてみてください。
目次
一人暮らしで炊飯器がなくても困らない人</h2>
一人暮らしで炊飯器がなくても困らないのは、自炊しない人やあまりお米を食べない人などが挙げられます。
①自炊をしない人
当たり前のことですが、自炊をしない人は炊飯器がなくても困りません。仕事などで忙しく、外食や宅配サービスを利用することが多い場合も同様です。
②お米をほとんど食べない人
自分の食生活を振り返ってみて、普段はお米をほとんど食べないという場合、炊飯器は不要かもしれません。たとえば、低糖質ダイエットで減量している人や、そもそも主食はパンや麺類ばかりという人であれば、炊飯器を購入しても使う機会はほとんどないでしょう。
一人暮らしで炊飯器があった方がいい人
自炊をする人や料理をすることが好きな人は炊飯器の購入をおすすめします。
炊飯器を活用することでて、炊き上がりの時間を予約できたり、炊き上がりを待っている間に他のおかずを作ったりと、土鍋等で炊くのに比べ調理にかかる時間を節約できます。
また、最近は一人暮らし向けの炊飯器でも、おかずやスイーツを作れるなど機能性に優れているものが多いので、料理をすることが好きな人にもおすすめです。
一人暮らしで炊飯器を買わないメリット
一人暮らしを始める前、実家で炊飯器を使っていた人は、「炊飯器がないと不便なのでは?」と感じるかもしれません。しかし、特に料理をしない人にとっては買わないメリットも多いのでチェックしておきましょう。
炊飯器を買わないメリット①:家電にかける費用が抑えられる
炊飯器を買わない1番のメリットは、家電にかける費用が抑えられることです。
炊飯器は、安いものだと5,000円程度、高いものでは100,000円近くするものもあります。一人暮らしの場合は3合炊きがちょうど良いので、相場は10,000円程度、最新モデルだと15,000~20,000円程度購入できます。
しかし、何かと物入りな一人暮らしは、少しでも家電にかける費用を抑えたいという方もいるかもしれません。引越しにかかる初期費用は家賃の5~7カ月分といわれておりまとまったお金が必要となるため、不要なものに費用をかけることは避けたいところです。
10,000円程度といえどもその分の費用が浮くので、他に必要な家具や家電、日用品など購入資金に充てられます。なるべく引越し当初にかかる費用を抑えたい方は、炊飯器を買わないという選択も検討してみてください。
炊飯器を買わないメリット②:手入れする手間がかからない
当然のことながら、炊飯器は使用するたびに内釜や内蓋を洗う必要があり、また外釜や蒸気口などの本体部分も定期的に掃除をする必要があります。
こういった掃除や手入れの手間を面倒に感じる場合、炊飯器を使わず鍋で炊いたり、パックライスを活用したりする方が良いかもしれません。
美味しくお米を炊くために、また長く炊飯器を使うためには、使用するたびに内蓋と釜はきれいに洗い、蒸気口の蓋も外せるようであれば洗いましょう。
炊飯器を買わないメリット③:置くスペースを確保する必要がない
一人暮らし向けの物件の場合、キッチンが狭く、キッチングッズや調理家電を置くスペースが少ないケースが多いです。炊飯器は使用中に蒸気が出るため、狭いスペースには置けず、また形状も特殊なためスペースを取ってしまいます。
キッチンが狭く、炊飯器を置くと邪魔になってしまう場合、炊飯器をあえて買わないというのも一つの選択肢です。
一人暮らしで炊飯器を買わないデメリット
ここまで炊飯器を買わないことのメリットを紹介しましたが、もちろんデメリットもあります。
メリット・デメリットの両方を把握したうえで、自分の暮らしに炊飯器が必要かどうかをしっかりと見極めることが大切です。
炊飯器を買わないデメリット①:ご飯を炊く前提の節約ができない
節約の方法の一つとして、お弁当などを買うのではなく、「自宅で米を炊き惣菜だけを買って節約する」という方法があります。
ご飯が炊ければ、スーパーで何か他の惣菜を買うだけで1食分の食事が賄え、かつお弁当を買ったり外食するより安く済ませることができます。
食費を節約したいと考えているなら、炊飯器を購入した方が良いかもしれません。
炊飯器を買わないデメリット②:お米が食べたくなったときに手間がかかる
土鍋やフライパンでもご飯を炊くことはできますが、炊飯器に比べ炊くのにコツが必要で、慣れるまでは失敗することもあります。そのため、お米が食べたくなったときに手間がかかるというのもデメリットです。
また土鍋やフライパンでご飯を炊く場合、その間は1つコンロが使えなくなります。単身者向けのコンパクトな部屋であれば、一口しかコンロがないキッチンも珍しくはないため、不便に感じるかもしれません。
炊飯器を買わないデメリット③:炊飯器を使った時短調理テクニックができない
炊飯器はお米を炊く以外にもさまざまな活用方法があります。
機種によって違いはあるものの、炊飯器を使うと肉豆腐やシチュー、ブイヤベース、筑前煮など時間のかかる料理が短い時間で出来上がり、ガス代の節約にもつながります。
炊飯器が1つあるだけで、炊飯以外にも調理の幅が広がります。料理が苦手という方でも、炊飯器の時短調理を使えば失敗なくおかずが作れるので、自炊が好き・頻度が高いという方は購入した方が良いかもしれません。
炊飯器以外でご飯を炊く3つの方法
ご飯は炊飯器以外の調理器具でも炊くことができます。
お米を炊く頻度は低いため炊飯器を購入しないという方も、フライパンや電子レンジなど身近な調理器具・家電を使ってお米を炊くことができるので、ここで紹介する3つの方法をチェックしてみてください。
ご飯を炊く方法①:土鍋
炊飯専用の土鍋のほか、一人鍋用の土鍋でもご飯を炊くことができます。最近は、あえて土鍋で炊いたごはんの人気も高いので、お米好きな方はぜひチャレンジしてみましょう。
土鍋でご飯を炊く方法
- 米をとぐ
- ザルにあげて水を切った後、ボウルに米と水を入れて30分ほど浸水させる
- 炊く直前に土鍋に水ごと移し加熱する
- 沸騰したら蓋をして、弱火で10分ほど加熱する
- 蓋を開けて泡が出ていなければ火を止め、蒸らして出来上がり
加熱しすぎると焦げてしまうので、状況に応じて火の強さを調整しましょう。土鍋を使うとふっくらとしたおいしいご飯が炊き上がります。
ご飯を炊く方法②:電子レンジ
電子レンジでもご飯を炊くことができます。通常の耐熱容器でも作れますが、一人暮らし向けの電子レンジ用炊飯器を使うとより便利です。
電子レンジでご飯を炊く方法
- お米を研いでザルにあげ、水気を切る
- 耐熱容器に米と水を入れて、30分ほど浸して吸水させる
- 吸水させたらラップをして5分ほど加熱
- 取り出して米が硬いようであれば、低めの温度でさらに加熱する(200Wなど低めにに設定できない場合は「解凍機能」で加熱する)
- 硬さを確認し、10分ほど蒸らして出来上がり
米の硬さを見ながら水の量や加熱時間を調整しましょう。また、電子レンジを使えばその間にコンロでおかずを調理できるので時短にもなります。
ご飯を炊く方法③:フライパン
あまりメジャーな方法ではありませんが、フライパンでもご飯が炊けます。1合であれば、卵焼き用のフライパンやスキレットなど、小さいものでも炊くことが可能です。
フライパンでご飯を炊く方法
- お米を研いでザルにあげ、水気を切る
- フライパンに米と水を入れて1時間ほど浸水させる
- 蓋をして強火で1分ほど加熱し、その後弱火で5分ほど加熱する
- 再度強火にして1分ほど加熱し、火を止める
- 蓋をしたまま10分ほど蒸らし、かき混ぜれば出来上がり
浸水時間は土鍋や電子レンジよりもかかりますが、炊き上がりまではあまり時間がかからず、手軽な方法の一つです。
炊飯器を置くならどこ?賃貸物件で置ける炊飯器スペース
賃貸物件によっては、「キッチンが狭くて、炊飯器をどこに置けばいいか分からない」という方もいるかもしれません。炊飯器の置き場所は、以下のポイントを押さえたうえで決めるのがおすすめです。
・使い勝手の良い場所
・清潔に保てる場所
・安定感のある場所
炊飯器は、蓋を開け閉めしやすく、お米をよそいやすいところに置くことが大事です。
また、開け閉めの際にホコリなどが入らないよう、ゴミ箱や生ゴミ入れから離れていて、清潔に保てる場所に置くことも大事なポイントです。
そのほか、不安定な場所に置いてしまうと蓋の開け閉めの際に炊飯器が落ちたり、お米をよそうときに火傷をしたりする可能性もあるので、安定して置ける場所を選んでください。
以上のポイントを押さえたら、次は実際にどこに置けるかを考えてみます。
腰ぐらいの高さの食器棚やカップボードを設置しているのであれば、その上に置いてもいいでしょう。食器棚がない場合は、新たに購入することで食器やグラス、キッチン用品なども収納できるので検討してみるのもおすすめです。
食器棚を置くスペースがない場合は、キッチンワゴンを使う方法もあります。
キッチンワゴンであれば、使うときだけキッチンに移動させて、使わないときは邪魔にならないスペースに収納できるので、ワンルームや1Kなど狭い部屋でも置き場所を確保しやすいです。
もし、食器棚もキッチンワゴンも設置できない場合は、空いているスペースに置き場を作らなければなりませんが、その際には以下の2点に注意してください。
炊飯器を置く時の注意点①:本体の上のスペースを確保する
ほとんどの炊飯器は、上蓋から蒸気が出ます。そのため、炊飯器のすぐ上が天板などで塞がれていると蒸気で湿ってしまい、カビが発生してしまう可能性があるので、30cm程度はスペースを確保しましょう。
また、炊飯器は蓋を開けて使うので、蓋が開けられるスペースがないと使い勝手が悪くなります。蓋を開けるためにいちいち移動させるとなると、お米を炊くこと自体面倒に感じてしまうかもしれないので、本体上のスペースに余裕がある場所に置くのがベストです。
炊飯器を置く時の注意点②:シンクやコンロの近くに置かない
炊飯器は電化製品なので、外側の本体に水がかかった場合、部位によっては故障してしまったり、水が基板に触れるとショートしたりする可能性があります。
また、炊飯器の多くはプラスチック素材でできているため、火が当たる場所に置くと、熱によって溶けたり、火災が起こったりするおそれもあります。
そのため、水しぶきがかかりやすいシンク周りや、高温になりやすいコンロ周りには置かないようにしましょう。
自分のライフスタイルにあわせて炊飯器を購入するかどうか検討しよう
炊飯器はご飯を炊くだけでなく様々な活用方法があり、煮込み料理なども作れる機種もあります。普段あまりお米を食べないという人でも、自炊をするのであれば十分に活用することができます。
一方で、狭いキッチンには邪魔になる、日々の掃除や手入れが面倒といったデメリットもあります。炊飯器がなくても鍋やレンジを活用したり、レトルトのご飯で済ませたりすることもできるため、お米を炊く頻度が低い方は無理に購入する必要はありません。
自分の食生活を振り返り、メリット・デメリットを把握したうえで炊飯器を購入するかどうか判断することをおすすめします。