一人暮らし生活の食費、月平均いくら?節約方法なども解説

スーパーで買い物をしている女性

毎日節約をしているのに、食費が思うように節約できないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。無理のある節約を続けるとストレスが溜まり、長続きしなくなってしまうかもしれません。

今回は食費の節約に悩んでいる方に向けて、9つの節約方法をご紹介します。また、現在の食費がどのくらい多いのかを把握できるよう、日本国内の食費の平均額についても詳しく解説していきますので、それぞれ比較しながら節約すべきかどうか参考にしてみてください。

そもそも一人暮らし生活の食費にかかる平均額はいくら?

総務省が行った2020年の家計調査によれば、一人暮らしの生活にかかる食費の平均額は以下のとおりです。

<一人暮らしの食費>
・全体の平均:38,410円
・男性の平均:42,332円
・女性の平均:34,981円
・男女の差:7,351円

※出典:総務省 2021年家計調査

上記の平均額に対し、自分の食費が多いのか少ないのかを確認してみてください。

手取りから見る理想的な一人暮らし生活の食費

手取りから見る一人暮らしの平均的な食費の割合は収入の約10~15%です。具体的にいくらくらいが適切なのか、食費を収入の12%と仮定して収入別に見ていきましょう。

【理想的な食費の目安】

手取り額食費
150,000円18,000円
200,000円24,000円
250,000円30,000円
300,000円36,000円
350,000円42,000円

上記は国内の平均額をもとに算出していますが、住んでいるエリアや年齢、性別によって食費には差がでます。あくまでも目安とし、現在の自分の収入に対して食費が適切か確認してみましょう。

一人暮らし生活の食費を抑える節約方法

ここからは、一人暮らしの食費を節約する方法について解説していきます。自分に合った方法を実践してみてください。

節約方法①:家計簿をつける

家計簿をつけていくと、無駄な出費に気がつきやすくなり節約へ繋がります。家計簿は日々の支出を書き記す帳簿のことで、コンビニでの余計な買い物や不要な食材の購入などを発見できます。ここでは、家計簿をつける方法やツールごとの特徴、メリットを一部ご紹介します。

【家計簿をつける方法・特徴・メリット】

方法特徴メリット
ノートタイプの家計簿あらかじめ項目が設けられているデザインやレイアウトなどが豊富で、自分の使いやすいタイプを見つけられる
家計簿アプリスマホで日々の食費を入力するだけで支出を管理できるレシート撮影による入力、クレジットカードとの連携など便利な機能を搭載してたアプリもある
表計算ソフト計算機能を使い、毎週・毎月の食費を算出できるデザインや機能を自分で調整できる

また、上記の方法でも思うように続かない場合は、食料品の購入時に電子マネーを利用してみてください。電子マネーはどこに・いくら使ったのか履歴が残ります。1ヶ月あたりの食費を把握しやすくなるため、簡易的な家計簿としても活用できます。

節約方法②:毎月の支出額を決めておく

毎月の支出額を決めておくことで、無駄遣いを減らせます。食費がかさむ要因のひとつは、使う金額の上限を決めずに食料品を購入してしまうことです。無制限に食料品を買う癖がついてしまうと、無駄遣いを一向に減らせません。

毎月の食費に上限額を設定し、そのお金でやり繰りする癖をつけましょう。上限額が決まれば残金を気にしながら買い物するため、無駄遣いが自然と減っていきます。

ただし、上限額を決める際は、無理な金額を設定してはいけません。固定費や他の変動費も考慮したうえで、自分に合った額を設定しましょう。

節約方法③:自炊を積極的に行う

自炊を積極的に行って、外食費を抑えることも大切です。外食は自炊よりも割高なため、余計な出費を増やす原因になりかねません。

一方、自炊であれば安い食材を選んで購入でき、食費をコントロールしやすくなります。

ただし、初めから毎日自炊するのは難しい可能性があるため、まずは週2~3日のペースでスタートしてみましょう。一度にまとめて多めに作っておき、冷凍保存しておくという方法もおすすめです。

節約方法④:マイボトルを持参する

マイボトルを持参して、外出時にかかる飲料の出費を抑えることも検討してみてください。たとえば、1本120円のペットボトルを毎日購入していた場合、1ヶ月あたりの出費は3,600円、1年では43,200円です。

マイボトルを持参することで、これらの費用がかからなくなります。飲み物の購入を控えるだけで、年間数万円単位のお金が節約できます。

節約方法⑤:セールや値引きされるタイミングを狙う

食費を節約するには、セールや値引きされるタイミングを狙って食料品を購入することも意識しましょう。自炊する場合、食材へのこだわりも大切ですが、価格にも気をつけなければなりません。

周辺にあるスーパーの特売日などを把握しておくと、効率的に安い食材を手に入れやすくなります。スマホのチラシアプリを使えば、スーパーの情報をまとめてチェックできるためおすすめです。

また、値引きされた惣菜・弁当などは自炊にかかる費用と同等、もしくはそれ以下になる可能性があります。食材だけでなく、惣菜・弁当コーナーなども立ち寄って価格をチェックしてみましょう。

節約方法⑥:クーポンを活用する

クーポンを活用して、食費の負担を少しでも減らしていきましょう。クーポンを使えば買い物の購入金額が減り、食費の節約に繋がります。

以下に、クーポンを手に入れる方法の例をいくつか挙げていきますので、無理のない範囲で実践してみてください。

<クーポンを手に入れる方法>
・スーパーなどのお店で買い物をした際にもらえる
・クーポンが発行されるアプリ(ニュースアプリやチラシアプリなど)を使う
・チラシについているクーポンを保管する

アプリの場合、多種多様なお店のクーポンを発見できるため、お得な情報を集めやすいです。あらゆる方面にアンテナを張って、クーポン情報を手に入れましょう。

節約方法⑦:ポイントカードを活用する

ポイントカードを活用して、買い物する際の支出を少しでも還元しましょう。スーパーやコンビニなどのお店では、ポイントカードを発行して購入金額の数%を還元する仕組みが導入されています。

以下に効果的なポイントの貯め方をご紹介するので、次回の買い物の参考にしてみてください。

<効率的なポイントの貯め方>
・ポイントアップキャンペーンなど、還元率が高い時期にまとめて買い物をする
・電子マネーやクレジットカードで買い物をして、二重にポイントを獲得する
・各種ポイントの特徴や仕組みを理解して使う

お店によっては、ポイント還元率が一時的に高くなるキャンペーンが行われます。通常よりも効率的にポイントが貯められるので、このようなタイミングで保存がきく食品などをまとめて購入しましょう。

さらに、電子マネーやクレジットカードには独自のポイント制度が導入されており、お店とは別にポイントが貯められます。実質的に還元率がアップするので、より節約に力を入れたいという方は試してみてください。

また、ポイントカードや電子マネーにはそれぞれ還元率アップの条件や仕組みがあり、特徴を理解して使い方を工夫することで、より効率的にポイントが貯まっていきます。ポイント制度をうまく活用し、食費にかかる支出を減らしていきましょう。

節約方法⑧:フードロスを減らす

フードロスを減らして、買い物の無駄をなくすことも節約には重要です。フードロスとは、賞味期限切れの食べ物を捨てる、作りすぎて食べきれない料理を捨てるなど、家庭における食べ物の無駄を指します。フードロスが多いと無駄な出費が増えるため、以下のような方法で減らしていきましょう。

<フードロスを減らす方法>
・冷蔵庫の中身を定期的にチェックして、必要な食材だけ購入する
・購入時は賞味期限を見て、期限内に消費できるか判断する
・自炊する際は人数を意識して作る(食べきれない分は保存容器へ入れる)
・様々な料理に使える食材を購入する(キャベツやもやし、玉ねぎなどの野菜類)

上記の中でも注意が必要なのは、食材の購入についてです。特定の料理にしか使えない食材を購入してしまうと、一人暮らしでは使い切れないおそれがあります。そのため、複数の料理で使える食材を購入し、使い切ることが大切です。

節約方法⑨:まとめ買いをする

まとめ買いをして、無駄な買い物を減らすことも意識しましょう。頻繁に買い物へ出かけてしまうと、購入予定にないものまで買ってしまうおそれがあります。無駄な出費に繋がってしまうので、まとめ買いをして買い物へ行く頻度を減らすことも重要です。

ただし一人暮らしの場合、冷蔵庫の容量が少なかったり、賞味・消費期限内に全て消費しきれなかったりすることもあるため、注意が必要です。事前に献立を決めておき、必要な食材に絞って買い物する事を意識するのもポイントです。

買い物の頻度を少なくすることへ意識を向けて、効果的な節約に繋げましょう。

一人暮らし生活の食費以外でも実践したい節約方法

ここまで平均的な食費の割合や節約のコツについて紹介しました。食費を減らすことで、その分を貯金や別の費用にあてることができますが、一方で食費の節約に注力しすぎて十分な食事をとらないと、栄養バランスが偏り健康や体力の維持に支障をきたす恐れもあります。身体を壊してしまっては元も子もないため、健康を第一に考えて無理のない範囲で節約を始めてください。

ここからは、食費以外でも実践してほしい節約方法を3つ紹介していきます。食費ばかりに着目せず、支出全体のバランスを考えて、節約への意識を向けましょう。

家賃が安い賃貸住宅に入居する

家賃が安い賃貸物件に入居し、固定費を抑えられれば効果的に節約できます。固定費とは、毎月発生する一定額の支出のことで、あらかじめ安く設定できれば節約を続けられます。

以下のポイントを押さえて、家賃の安い賃貸物件を探してみましょう。

<家賃の安い賃貸物件を探すポイント>
・都市部から離れたエリアで探す
・駅から離れたエリアも含めて検討する
・リノベーション済みの賃貸物件(築年数が古い)も選択肢に入れる

ただし、家賃の安さばかりに意識が向くと生活の質が落ちてしまうため、無理のない範囲で固定費の節約に繋がる賃貸物件を探してみてください。

水道光熱費を見直す

水道光熱費の見直しで、毎月の支出を抑えることができます。水道光熱費も家賃同様、固定費に含まれる支出です。

では、どのようにして水道光熱費を見直すのか、おすすめの方法を見ていきましょう。

<水道光熱費の見直し方>
・契約している業者やプランを見直す(自分のライフスタイルに合わせて契約内容を変える)
・設備(家電や水回りの設備)を変えて節約できないか検討する
・水道、ガス、電気の使い方を見直す

設備に関しては、最新家電への切り替えや、節水効果のある蛇口・シャワーヘッドなどの取り付けで節約に繋がることもあります。さらに、水の出しっぱなしをやめるなど、生活上の無駄をなくすことも節約には大切です。

詳しくは「一人暮らしの水道光熱費はいくらかかる?手軽にできる節約術も解説」の記事で説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。

通信料金を見直す

通信料金に関しては、主にスマホ・インターネット回線の料金を見直してみましょう。各料金の節約方法は次のとおりです。

<スマホ料金の見直し>
・格安SIMへ乗り換える
・スマホの料金プランを切り替える
・通話アプリの利用(通話料金の節約)

<インターネット回線の見直し>
・プロバイダや回線の乗り換え
・セット割の利用(スマホ+回線契約で割引されることもある)
・使わないオプションがあれば解約を検討する

通信料金を見直す際は、契約プランを確認するところから始めましょう。より安いプランへ切り替えられるか、オプションを外せるかなどを確認して、プラン内容が変更できれば節約に繋がります。

また、通信料に限らず、以下の費用の見直しも検討してみてください。

<費用の見直しについて>
・サブスク契約(音楽、動画配信サービスなど)
・娯楽費(趣味や遊びにかかる費用)
・交際費(友人、恋人などと出かける際にかかる費用)

食費や通信料以外の支出も管理することで、より大きな節約効果に期待できます。特に上記のような変動費(固定されない費用)は自分で調整しやすいため、手軽に節約を始められます。

一人暮らし生活における食費を見直そう

一人暮らし生活における食費を見直して、節約できるポイントを見つけてみましょう。節約を始める際は、一般的な食費と自分の食費を比較し、無駄がないか確認してみてください。さらに、手取り額に対し自分の食費が適切かどうか判断することも大切です。

節約を始める際は、以下の方法を試してみましょう。

<節約方法>
・節約方法①:食費の家計簿をつける
・節約方法②:毎月の支出額を決めておく
・節約方法③:自炊を積極的に行う
・節約方法④:マイボトルを持参する
・節約方法⑤:セールや値引きされるタイミングを狙う
・節約方法⑥:クーポンを活用する
・節約方法⑦:ポイントカードを活用する
・節約方法⑧:フードロスを減らす
・節約方法⑨:まとめ買いをする

すべて実践する必要はありませんが、どれかひとつでも試してみてください。節約は継続して行うことに意味があるため、まずは手軽に始められる節約術から取り組みましょう。

ふどサーチ編集部