不動産屋は来店予約なしでもOK?予約するメリットや予約方法、当日の流れを解説

パソコンと家の置物

賃貸物件を探している場合、不動産屋に来店予約をしておくのが基本です。しかし、仕事や子育て中でスケジュールが変わることが多いと、予約をせずに相談をしたいと思う方も多いのではないでしょうか。今回は、不動産屋は来店予約なしでもOKなのかどうかについて触れつつ、予約することのメリットや具体的な予約方法などについて解説していきます。


【結論】不動産屋は来店予約なしでも受け付けてもらえるが、予約しておいたほうが絶対にいい!

基本的に、多くの不動産屋では予約がないお客様も受け付けています。予約をすると、その日時に行かなくてはならないため、忙しい方や予定を組むのが難しい方は、予約せず時間があるときに行きたいと思うかもしれません。

しかし、たとえ予約なしで受け付けてもらえる不動産屋であったとしても、なるべく予約をしておいたほうが良いです。では、なぜ予約をしたほうがいいのか、その理由を説明していきます。

繁忙期は待ち時間が長くなりやすい

不動産業界では、新年度に向けて物件探しをする人が増える1月から3月、企業の異動シーズンとなるである9月から10月は繁忙期になります。繁忙期は予約で埋まっていることが多く、いきなり来店をしても、基本的に予約客が優先されます。顧客対応をしていないスタッフがいたとしても、電話の応対や契約の手続きなどほかの仕事をしていることがほとんどです。物件探しの対応をしてもらえず、かなり長い時間待たされる場合もあるでしょう。

引越しのシーズンが落ち着く6月から8月の閑散期は比較的空いていることが多いですが、タイミングによっては待たされることもあるため、忙しい人ほど予約をしたほうがよいといえるでしょう。

ヒアリングに時間がかかる

来店後すぐに対応してもらえたとしても、飛び込み来店の場合、希望条件などのヒアリングに時間を取られてしまいます。単に部屋の広さや住みたいエリアだけでなく、初期費用や家賃はどれぐらいがよいのか、構造や設備の希望など、こまかい質問に1つずつ答えるのに時間を要します。

すぐには内見できない可能性が高い

来店予約をしないと、希望物件をすぐに内見できない可能性が高くなります。たとえば、来店した不動産屋が紹介してくれる賃貸物件であっても、鍵は別の会社や管理会社が保管しているということも少なくありません。また、大家さんの立ち合いが必要にな場合、来店した日に内見ができず、別日に内見の予約が必要になる可能性もあります。

【注意】水曜日は休みのお店が多い

多くの不動産屋は、水曜日が定休日となっていることが多いので注意しましょう。水曜日に有休を取り、「希望物件を見つけよう」と思って不動産屋に行ったとしても、多くの不動産会社がお休みのため大事な時間が無駄になってしまうこともあります。水曜日休みにする不動産屋が多い理由として、以下のようなものが挙げられます。

・物件探しは仕事が休みの土日にする人が多く、週の真ん中である水曜日は来店する人が少ない
・「水」という漢字は流れることを連想させるので、大事な契約が流れてしまうのを避けるため

上記のように、さまざまな理由があるといわれています。いずれにしても水曜日はお休みの不動産会社が多いので、物件探しのために時間を取るのであれば水曜日は避けましょう。

不動産屋に行く前に予約をしておくメリット

不動産屋に行く前に予約をしておく1番のメリットは、部屋探しをよりスムーズにすすめられることですが、それ以外にもメリットはあります。メリットを知っていれば、多少面倒でも来店予約をするモチベーションが上がるので、あらかじめ以下のメリットをチェックしておきましょう。

繁忙期でも待ち時間のストレスなく相談・内見ができる

前述のとおり、繁忙期に飛び込みで物件探しを依頼するとなると、来店してから長時間待たされる可能性が高くなります。予約をしておけば、来店前にあらかじめ担当者が物件選びや相談の準備をすることができ、長い待ち時間にストレスを感じるということもありません。さらに、予約時に希望条件を伝えておけば、担当者が事前に希望にあった物件を探してくれるため、よりスムーズに物件選びができます。

まとまった時間を確保してもらえる

飛び込み来店の場合、予約と予約の隙間時間に対応してもらうことになるため、タイミングによっては数十分程度しか対応してもらえない可能性があります。どういった物件を探しているのか、予算はいくらなのかなど、ヒアリングに時間が取られることで物件を探す前に対応を打ち切られてしまうことも少なくありません。時間にゆとりをもって物件探しをするためにも、事前予約をしてあらかじめ担当者に時間を確保してもらうことが重要です。

営業担当者が事前に調査をしてくれる

先にも触れたように、希望の条件や家賃などをあらかじめ伝えておくと、営業担当者は来店前にそれらの希望に沿う物件の情報を用意できるようになります。また、賃貸物件の情報というのは毎日更新されるので、先に希望を伝えておくことでより多くの物件を紹介してもらえる可能性もあります。

来店してから希望にあった物件を探すとなると、それなりに時間がかかってしまいますが、予約をすることでよりスムーズな物件探しが可能になるのです。

当日中に内見できる場合もある

予約なしの来店の場合、気になる物件があっても、管理会社などの都合でその日に内見するのは難しい場合もあります。内見をしたい物件がある場合、その旨を予約の際に伝えれば、担当者が事前にスケジュールを調整してくれます。また、希望物件がない場合でも、事前のヒアリングで希望条件に合う物件が見つかった場合は、来店日に合わせて内見できるように段取りをしておいてくれるかもしれません。

賃貸物件の契約は、内見をして実際に部屋や周辺環境をチェックしてから決めるのが一般的です。内見したい物件が決まっている方や、少しでも早く入居したい方は予約をしておくことをおすすめします。

不動産屋に行く前に準備しておきたいこと

物件探しをスムーズに進めるには、来店予約も大事ですが、ほかにも準備しておくべきことがあります。準備を怠ってしまうと、希望に沿う物件が見つからず、再度来店することになりかねません。ここからは、不動産屋に行く前に準備しておきたい4つのポイントを紹介していきます。

自分の希望条件をまとめる

賃貸物件探しでは、物件の希望条件が明確であることがポイントになります。こまかい条件については、絶対に譲れない条件・あればうれしい条件など自分の中での優先順位を付けておくことがポイントです。

また、「立地」「家賃」「間取り」といった条件は物件探しの軸となる重要な条件なので、よく検討したうえで決めておきましょう。

立地に関しては、通学や通勤の手段、家族のライフスタイルなどを考えながら決めるのがベストです。公共交通機関を使うのであれば最寄り駅までの所要時間、車を使うのであれば駐車場があるかという点が重要になります。また、子どもがいる場合は教育機関や公園が近くにあるか、スーパーやドラッグストアなどの有無もチェックしておきましょう。

家賃は一般的に手取りの1/3程度が目安とされています。趣味や交際費にお金を使いたい場合は1/3以下にするなど、自分の収支に合わせて無理のない金額を検討しましょう。

間取りは世帯人数で決めるのが一般的です。一人暮らしなら1Rや1K、ファミリー世帯は2DK~3LDKなどというように、入居する人数に合わせて選びましょう。ただし、間取りも人によって希望が異なるので、「一人暮らしでも収納部屋がほしいから2Kがよい」「ファミリー世帯でも貯蓄をしたいから1DKでよい」など、自分のライフスタイルにあった間取りの希望を伝えておくのがベストです。

ざっくりとしたスケジュール希望を決めておく

まだ物件が決まっていない段階であっても、ざっくりとしたスケジュール希望を決めておくことも大事な準備です。入居の申込みから審査、入居までは2週間程度かかるため、スケジュールを決めておかないと引越し希望日までに物件が見つからない、入居できないということになりかねません。

こまかく決める必要はありませんが、入居希望日を担当者に伝えれば、日程を踏まえて物件探しに力を入れてくれたり、大家さんに入居日交渉をしてくれたりする場合もあります。

気になる物件をいくつか探しておく

希望条件を伝えれば担当者がそれに見合った物件情報を提供してくれますが、自分で気になる物件をいくつか探しておくこともおすすめです。気になる物件が見つかれば、来店予約の日に合わせて内見できるよう手配をしてもらうこともできます。ポータルサイトで希望条件を入力し、いくつか物件の候補をピックアップしておくとよいでしょう。

当日内見ができたときのためにあると便利な道具を用意しておく

気に入った物件を事前に伝えておけば、来店日に内見できるかもしれません。また、紹介される物件でも内見可能となるケースもあるので、内見時にあると便利な道具を用意しておくことをおすすめします。

・気になる点などをメモする筆記用具
・写真を撮るためのスマートフォン
・日当たりを確認するための方位磁針
・家具や家電の配置に必要なメジャー

事前に内見することが決まっているようであれば、上記のものに加えて感染防止に役立つビニール手袋や暗いところを確認するための懐中電灯、歩きやすい靴、スリッパなども準備しておくとよいでしょう。

不動産屋の来店予約方法

不動産屋の来店予約方法は、電話もしくはメール、ホームページやポータルサイトの来店予約フォームを利用するのが一般的です。電話やメールの場合は、来店を希望する日時を伝え、不動産屋が対応可能であれば予約できます。来店予約フォームの場合は、必要事項を入力して送信、その後担当者から返信メールもしくは電話がかかってくるので、来店日のすり合わせをすれば予約完了となります。

なお、予約時に必要なものはとくにありませんが、来店までに準備しておくもの(こと)はたくさんあるので、1つずつチェックしておきましょう。

予約は1週間ほど前に済ませておこう

予約を入れるタイミングに決まりはありませんが、希望する日時で予約を取りたい場合は1週間ほど前に済ませておくのがベストです。予約日が平日であれば2、3日前でも大丈夫ですが、土日・祝日は混み合うので、早めに予約を済ませておきましょう。また繁忙期の場合、土日祝はもちろん平日であっても直近では予約が取れないことがあるので、さらに余裕をもって10日から2週間ぐらい前に予約を入れるのがベストです。

不動産屋まで行くのが面倒ならオンライン相談という方法も

不動産屋まで行くのが面倒であれば、パソコンやスマホを用いたオンライン相談という方法もあります。また、近年オンライン相談だけではなく、オンライン内見もおこなっている不動産屋も増えてきています。オンライン相談やオンライン内見をおこなっているかどうかはホームページなどに記載されているので、事前に確認しておくとよいでしょう。

来店当日の流れ

来店当日の流れは不動産会社によって異なりますが、おおまかな流れは共通しています。以下に、基本的な流れを紹介していきますので、あらかじめイメージしておいてください。

アンケートを記入する

アンケートでは氏名や住所、電話番号などのほかに、部屋の間取りや住みたいエリアなど希望する条件も記入するので、事前に考えておきましょう。

ヒアリング

アンケートをもとに、担当者がより具体的な希望をヒアリングします。自分に合った物件を見つけるためにも、ここでは「どちらでもいい」といった曖昧な表現は避けることがベストです。譲れない条件・あればうれしい条件などの優先順位も伝えられるようにしておきましょう。理想にぴったりの部屋を紹介してもらうためには、希望条件を具体的にはっきりと伝えることが重要となります。

物件紹介

ヒアリングのあとは、担当者が希望に沿った物件を紹介してくれます。間取りや物件の写真、周辺環境などをチェックし、わからないことがあれば聞いておきましょう。

内見予約もしくは内見

気に入った物件が見つかったときは、内見予約をします。場合によっては、その日に内見できることもありますが、じっくり考えたい場合は後日にしても大丈夫です。もちろん、気に入る物件がない場合は内見の予約をする必要はありません。

内見をして気に入ったら申し込む

内見をして、気に入った場合は契約の申込みをしておきましょう。賃貸物件の契約は、原則先着順とされているため、人気物件の場合は、その場で入居を決めないとほかの人が先に契約をしてしまう可能性もあります。もちろん、迷っているようであれば申込みをする必要はありませんが、確定の場合は早めに申込みをしておくことをおすすめします。

不動産屋は予約してから行くのが絶対おすすめ!

多くの不動産屋では、来店予約をしていない方でも受け付けています。しかし、予約なしで来店をした場合、待ち時間やヒアリングにかなりの時間を費やす場合もあります。仕事などで忙しいと「予約日時に来店する」ことが面倒に思えるかもしれませんが、予約をしたほうがスムーズに物件探しを進められるため、なるべく来店の前に予約をして物件探しを進めましょう。

ふどサーチ編集部