引越し業者の選び方は?4つの比較ポイントと安くする3つのコツを紹介

女性と引越し業者が打合せをしている様子

引越しをすることになった場合、できるだけ予算を節約するためにも、引越し業者選びは重要です。しかし、たくさんある引越し業者のなかからどの会社を選べばいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。引越し業者を選ぶ際、とくに料金が気になってしまうところではありますが、サービス内容やそのほかの条件など、チェックすべきポイントもいくつかあります。

今回は、複数の引越し業者から選ぶ際の比較ポイント4つと選ぶ手順、費用を抑える3つのコツを解説していきます。予算オーバーなどのトラブルを起こさないよう、1つずつチェックしてみてくださいね。

【引越し業者の選び方】4つの比較ポイント

引越し業者はたくさん存在します。まずは「会社の規模」「引越し料金」「オプションサービス」「評判」という4つのポイントで比較し、自分の希望に合った業者を見つけましょう。

①引越し会社の規模

引越し会社を規模で見てみると、全国に支店をもつ大手と地域に密着した中小の業者の2種類に分けることができます。それぞれのメリットと注意点は以下のとおりです。

【引越し業者の規模によるメリット・注意点】

メリット注意点
大手・引越し先が全国対応可
・荷物の量が多くてもOK
・遠方への引越しにも対応
・作業員や車両が多く予約が取りやすい
・満足度が高め
・値切り交渉が難しい
・チャーター便の利用など、オプションサービスを使うとその分料金が高くなる
地域密着型・料金設定が安め
・最初から最後まで担当者が1人のためやりとりしやすい
・地域の引越し事情に詳しい
・近・中距離のみ対応の業者が多い
・単身パックに限定しているところもある
・作業員が1名など少なく、手伝いが必要となることがある

大手と地域密着型では、得意とするポイントが異なります。大手は遠方への引越しも対応していますが、地域密着型の業者は遠くても隣県までなどの制限を設けているところがほとんどです。これは人員やトラックの確保による制限であり、地域密着型ではそのぶん料金が低く設定されているなど、それぞれの特徴が料金にも反映されています。

遠方で荷物の量が多い引越しの場合には、大手の引越し会社に依頼するという選択肢のみとなるケースも少なくありません。地域密着型では作業員兼ドライバーが1名で、軽トラックを利用するケースも珍しくはないので、近場へかつ荷物が少なめな単身引越しがメインとなると考えてください。

②引越し料金

近場の引越しであれば、引越し業者間での料金に大きな差は出ませんが、遠方への引越しとなると、業者間で料金が大きく変わってくることも少なくありません。引越しにかかる費用をできるだけ抑えようとするため、引越し料金の安さを基準に業者を選ぶ人も多いのですが、それだけで業者選びをすると補償が十分でなく後々トラブルにつながってしまうことなどもありえます。そのため、引越し料金の安さだけに注目せず、ほかのポイントも含めて業者選びをするようにしてください。

③オプションサービス

顧客満足度の向上や集客のために、独自のオプションサービスをおこなっている引越し業者もあります。たとえば、引越し荷物を梱包するための段ボールを無料で配布するというサービスが挙げられます。

また、素人では難しいエアコンの脱着作業や引越しついでの不用品処分代は、別料金となっているのが一般的です。見積もり金額が増えてしまっても、これらがサービスとして含まれていれば引越しにかかるすべての料金を合計した際に、より料金が安い業者だったという場合もあります。そのため、オプションサービスの内容もチェックしておきましょう。

③引越し業者の対応の評判

引越しがうまくいくかどうかは、電話対応・引越しの見積もり・当日の作業などにおいて、担当者の人柄や対応のしかたが大きく関わってきます。電話対応や見積もり時の対応は丁寧でよかったものの、引越し当日の作業員に誤って壁に傷をつけられてしまったというケースもありますので、電話や見積もり時での担当者の対応だけでなく、引越し当日の作業員の対応も口コミを確認するようにしてください。引越し業者選びでは対応の評判を事前にチェックしておくことが重要です。

引越し業者を選ぶ際の手順

引越し業者を選ぶ4つのポイントを把握できたら、実際に引越し業者を選んでいきましょう。おおまかな手順は以下のとおりです。

➀見積もりのときに必要な情報を確認する
②依頼する引越し業者の候補を決める
③相見積もりを取る
④料金や見積もり時の対応を見て業者を決める

ひとつずつ詳細な流れを確認していきます。

➀見積もりのときに必要な情報を確認する

引越し料金は以下の情報によって変わってきます。そのため、見積もりを依頼する前には下記にある必要な情報を揃えておくようにしましょう。

・引越し先が近場か遠方か
・引越し先の住居の情報(階数、エレベーターの有無など)
・必要な段ボール数
・自転車やベッドなど大型家具の数
・引越し日程の希望

ネットでの見積もり依頼では、上記に挙げた内容について入力するのが一般的です。現実的な数値を明確にしておくことで、より具体的な見積もりを出すことができるようになります。

また、2~3月のハイシーズンには引越し業者が混雑し、日程の希望が叶わない場合もあります。引越し希望日の候補については、できるだけ複数準備しておくと融通が利きやすいです。

②依頼する引越し業者の候補を決める

前述の「会社の規模」「おおよその引越し料金」「オプションサービス」「評判」という4つの比較ポイントを頭に入れながら、ネット上でこれらの情報をチェックし、自分の引越しタイプに合った業者の候補を挙げていきます。引越し先の近さや荷物の量は大きく変えることができませんが、段ボールの準備やエアコンの脱着などは自分でおこない、予算を抑える方も少なくありません。無理のない範囲で、自分がかけられる予算・労力に合ったサービスが選べる業者を見つけましょう。また、引越し業者の口コミチェックは引越しにかかる一連の流れ全体のスムーズさに関わるので、忘れずにやっておきたい作業の1つといえます。

③相見積もりを取る

商品を購入したり契約したりする際には、複数の店舗で同じ条件のもと料金を比較するのが一般的であり、これを「相見積もり」といいます。引越し業者を選ぶ際にも、費用を抑えるために相見積もりは有効です。相見積もりのおもな方法としては、複数社に電話をかけて訪問見積もりを個々に依頼する、ネットでの複数社一括見積もりサービスを利用するという2種類があります。

訪問見積もりは、実際に荷物の量を担当者に見てもらえたり、日程の交渉もできたりするというメリットがありますが、今のコロナ禍ではネットでの一括見積もり依頼がおすすめです。ネットの一括見積もりサイトでは、同じ条件での見積もりを複数社へ一度に依頼できるので、手間がかからないことに加え、料金やサービスの比較がしやすいというメリットがあります。

相見積もりを依頼する際のポイントは、荷物の量や日程などの条件を同じにしておくことです。これで料金の比較がしやすくなりますので、複数社への見積もり依頼をする際は条件を揃えるようにしましょう。

④料金や見積もり時の対応を見て業者を決める

相見積もりをする際、料金はもちろんですが、依頼時・依頼後の業者の接客対応も含めて業者選びをしていきましょう。訪問見積もりでは、後日返事を求めて業者から電話がかかってくるのが一般的ですが、ネットの一括見積もりでも、業者によっては電話をくれるところがあります。どちらの場合でもそのときの対応や融通の効きやすさなどをチェックして決めましょう。

なお、料金は安くないけれどオプションサービスやほかの条件が良い引越し業者に依頼したいという場合には、相見積もりでとくに安かった業者のプランを提示して料金を交渉してみるという手もあります。大手の場合は値段交渉が難しいのですが、総合的に見て自分の引越しプランに合う業者を見つけてください。

引越し業者を選ぶときの費用を抑えるための3つのコツ

「やっぱり引越し費用が低いところに依頼したい」という方には、引越し業者を選ぶ際の基本的なポイントや選ぶ手順に加え、以下の3つの方法もおすすめです。

➀必ず相見積もりを取る

引越し費用に重きを置く人は、必ず相見積もりをおこなってください。さらにオプションサービスの有無や内容も比較し、引越し作業にかかるすべての合計料金が安い業者を割り出しましょう。

また、単身引越しの場合でも、荷物の量が多いと単身プランが利用できないケースもあります。この場合も相見積もりをしてみることで、業者間での引越し料金の違いがわかります。

②引越し日の候補をいくつか提示する

引越しのハイシーズンは、引越し料金が通常の時期と比べて高くなるだけでなく、希望する日程が埋まっている可能性も高いです。こうなると日程は早い者勝ちになるので、引越し料金を抑えたい人は予約が集中する土日祝のほかに平日も候補に入れて提示できるよう、選択肢を広くもっておきましょう。閑散期であれば予約は取りやすく、さらに割引などのサービスをおこなっている可能性もあります。

また、同じ方面への引越しと同梱することで、引越し料金が割引となる混載便もありますので、いくつかのパターンを提示できるように考えておきましょう。

③簡単な作業は自分でおこなう

引越しの準備は、不用品への対処や梱包、掃除などやることが多く、時間に余裕があったとしても簡単にはいかないものです。時間のない人に向けて、梱包までおこなってくれるような引越しプランもありますが、そのぶん料金が高くなります。

引越し費用を抑えたい場合、できるだけ業者に頼らず自分でおこなうようにしましょう。段ボールや梱包材が有料サービスの場合には自分で用意する、近場の引越しであれば自転車は自分で移動させるなど、余分な費用がかからないように努力することで引越し費用を抑えることができます。

引越し業者の選び方は4つのポイントを押さえることが重要!

引越しを頻繁にするという人を除き、一般的には引越しは一大イベントです。初めての引越しであれば、引越し業者選びのポイントや手順がわからなくなることも珍しくはありません。また何度か経験した場合でも、住むエリアが異なれば依頼する引越し業者も変わってくるのではないでしょうか。

引越し業者を選ぶ際、「会社の規模」「おおよその引越し料金」「オプションサービス」「評判」という4つのポイントを押さえてから決めるようにしましょう。業者の評判は事前にチェックする、引越し見積もりは複数社に同じ条件で依頼するというのがおもなポイントです。トラブルのない引越しを目指して、自分に合う引越し業者を見つけましょう。

ふどサーチ編集部