引越し費用を抑える10の方法を紹介!業者選びや準備・運搬のポイントは?

引越しをする男性の様子

進学や就職、転勤などで引越しの予定がある場合、悩みのタネとなるのが引越し費用です。新生活を始めるにはまとまったお金が必要となるため、減らせる費用は減らしたいですよね。

そこで今回は、引越し費用を抑える10の方法をご紹介します。できる限り引越し費用を抑え、余裕をもって新しい生活をスタートさせられるよう準備しましょう。

【業者・プラン選び編】引越し費用を抑える5つの方法

引越しを業者に依頼する場合は、業者・プラン選びが大切です。余計な出費とならないよう、以下のなかから自分に合った方法を実践してみてください。

①複数の引越し業者に見積もりを依頼する
②引越し日は業者の繁忙期や土日・祝日を避ける
③フリー便を利用する
④混載便を利用する
⑤帰り便を利用する

上記5つの方法について、詳しく解説していきます。

①複数の引越し業者に見積もりを依頼する

最初のポイントは、見積もりを複数業者に依頼することです。引越し料金は一律ではなく、同じ条件でも業者によって異なります。「A社に依頼したけど実はB社が安かった」と後悔しないように、複数の引越し業者に見積もりを依頼しましょう。ただし、会社ごとに独自のオプションがついている場合もあり、引越し全体にかかる費用や手間を考えたら、結果的に安かったり楽だったりすることがあります。費用に加えプラン内容もよく見て比較しましょう。

手間なく料金比較をするには、一括見積もりサイトを利用するのがおすすめです。希望の条件を入力するだけで各引越し業者の料金がわかります。1社ずつ見積もりを依頼する手間が省けるため、どこに依頼するのかを早く決められます。

②引越し日は業者の繁忙期や土日・祝日を避ける

2つ目の方法は、引越し業者が忙しい時期を避けることです。繁忙期や週末・祝日など、多くの人が引越しをする時期は料金が割高になるので、この時期を避けて余計な出費を抑える方も少なくありません。

引越し業者の繁忙期は2月〜4月と9月〜10月頭といわれています。とくに2月~3月は、4月からの新生活に向けて引越しをする人が集中するため、平日でも料金が割高になり希望日の予約も取りづらくなります。また、9月〜10月頭は企業の人事異動があり、転勤などで引越しをする人が多いため料金が高くなるのです。

一方、5月後半〜8月と11月〜12月は閑散期です。引越し時期を調整できる場合は繁忙期を避け、閑散期に引越しを検討してみてください。

なお、土日や祝日などを利用して引越しをする人も多いため、平日よりも料金が高くなる場合があります。5月頭のGWや8月のお盆など、連休に引越しする場合は料金が上がるため避けましょう。

引越しのおすすめ時期についてより詳しく知りたい方は、ぜひこちらもチェックしてみてください。
引越しのタイミング(時期)はいつがベスト?繁忙期・閑散期について

③フリー便を利用する

3つ目の方法は、フリー便を利用して出費を抑えることです。引越しのプランのひとつであるフリー便は、引越しする日付だけを決めて時間は引越し業者の都合に合わせるのが主な特徴です。

通常のプランであれば、引越し業者は指定された日時に合わせて作業員やトラックを手配します。しかしフリー便で時間の指定がなければ、その時間に合わせて作業員やトラックの調整をする必要がなく、ほかの予約がない空いた時間と人員を使えるのです。このように引越し業者としても効率的に作業ができ大きなメリットとなるため、料金が安くなっています。

ただし、フリー便は時間が読めない点に注意が必要です。基本的に前日までにはおおよその時間を教えてもらえますが、都合によってその時間が少し前後したり、夕方に引越し作業が始まったりするケースもめずらしくはありません。

多くの人は、午前中に引越しをして午後から荷解きをしたいと考えます。そのため午前中は時間指定で埋まりやすく、フリー便は夕方に回されることが多いのです。フリー便は、時間に余裕がある場合に利用しましょう。

④混載便を利用する

4つ目として、混載便を利用することも出費を抑えるために有効な方法です。混載便とは、同じ方面に引越しする人たちと同じトラックに荷物を載せて運ぶプランです。たとえば、一人でタクシーに乗るよりも、同じ方面に向かう人と数人でタクシーに乗ったほうが一人分の料金は安くなりますよね。これと同じような理由から、混載便は他のプランと比べ料金が低めに設定されています。

しかし混載便の場合、荷物が届く日時を指定できません。混載便は、引越し業者で一度荷物を預かり、同じ方面に運ぶ荷物がトラックいっぱいになってから移動を始めます。「○月○日まで」などおおよその日時はわかりますが、明確な時間までは把握できません。

また、前述のとおり混載便はトラックがいっぱいになってから移動するため、タイミングによっては荷物を預けてから配送までに時間がかかってしまうことがあります。さらに、複数人の荷物を1台のトラックに積む関係上、荷物の紛失や誤配が起こる可能性も考えられるため、メリット・デメリットを把握したうえで依頼するかどうかを決めましょう。

⑤帰り便を利用する

5つ目の方法は帰り便の利用です。帰り便は、作業を終えた引越し業者が拠点に帰る際、空となったトラックに荷物を載せて運ぶプランのことです。引越し作業を終えて拠点に戻るトラックを使えば、輸送費が片道分しかかからず、そのぶん料金が安くなります。

ただし、帰り便は行きの引越し依頼がなければ成立しないため、希望する日時に運行していない場合があります。引越し業者に確認しなければいつ利用できるかわからないプランのため、帰り便は引越し時期を問わない人におすすめです。

【準備・運搬編】引越し費用を抑える5つの方法

引越し費用は、引越し業者・プランの選択だけでなく、事前の準備でも抑えられます。

①不用品を処分して荷物を減らす
②自分で荷造り・荷解きをする
③ダンボールを自分で用意する
④運べる荷物は自分で引越し先の物件まで運ぶ
⑤引越し業者に値引き交渉をしてみる

工夫次第で費用の削減が叶うので、できるところから試してみてください。

①不用品を処分して荷物を減らす

まずは不用品の処分です。トラックのサイズや作業員の数は荷物の量によって変わり、引越し料金にも影響するので、不用になった家具や家電、書籍や洋服などは引越し前に処分しておきましょう。

しかし、なかには大型の家具や家電など、処分に困る不用品もありますよね。どのように捨てればいいのか困ったときは、以下の処分方法を実践してみてください。

自治体の回収サービスを利用する

一般的な方法は、自治体の回収サービスで粗大ごみを処分することです。あらかじめ有料の処理券を購入し、電話で依頼して回収に来てもらいます。費用がさほどかからない点はメリットですが、指定場所まで運んだり、申し込みから回収までに時間がかかったりする点に注意が必要です。

また、「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」の規定により、冷蔵庫・エアコン・テレビ・洗濯機などを粗大ごみとして出すのは禁止されています。家電量販店に引き取ってもらうほか、自治体へ連絡してルール通りに処分しましょう。なお、処分にはリサイクル料金が必要です。

不用品回収業者に依頼する

不用品回収業者へ依頼する場合、見積もりに合意し、そのあとに日時を調整して引き取ってもらいます。自分で運び出す必要がないため、不用品処分への手間がかかりません。しかし、自治体のサービスよりも料金が高くなる傾向にあるため、見積もりの内容を比較検討してから依頼をしましょう。

リサイクルショップ・フリマアプリなどで売却する

リサイクルショップやフリマアプリでは、不用品と思ったものでも値段がつくことがあります。未使用に近いものであれば、捨てる前にリサイクルショップやフリマアプリで売ってみましょう。ただし、フリマアプリを利用する際は売れるまでに時間がかかることもあるので、引越し直前には出品しないようにしましょう。余裕をもって出品し、引越し準備までに売れなければ自治体の回収サービスや不用品回収業者を利用するのがおすすめです。

②自分で荷造り・荷解きをする

2つ目の方法は、自分で荷造り・荷解きをすることです。荷造りや荷解きは引越し業者に頼めますが、その場合はオプションとなり、料金が高くなります。急な引越しで荷造りをする時間がない場合は仕方ありませんが、少しでも費用を抑えたい人や引越しまでに時間がある人は、自分で荷造りをして当日は運んでもらうだけとなるよう事前準備を進めましょう。

荷造りの手順やアイテムごとの梱包方法が気になる方は、ぜひこちらもチェックしてみてください。
引越しの荷造りの手順まとめをご紹介!アイテム別の梱包方法とは?

③ダンボールを自分で用意する

3つ目は、自分でダンボールを用意することです。引越し業者によっては、オプションとして無料でダンボールをプレゼントしてもらえるところもありますが、それでも足りない場合は自分でダンボールを用意します。ダンボールは、インターネット通販やホームセンターで購入可能ですが、スーパーやドラッグストアなど、お店によっては無料でもらえるところもあるので確認してみましょう。

④運べる荷物は自分で引越し先の物件まで運ぶ

4つ目は、運べる荷物は自分で運び、費用を抑える方法です。荷物の量にもよりますが、一部の荷物を自分で引越し先まで運ぶことで、単身パックなど必要最小限のプランの利用で済む場合もあります。自分の荷物がどれくらいなのかをチェックしながら検討してみてください。

ただし自分で運ぶ場合、養生や梱包などの手間がかかるのがデメリットで、慣れていないと時間が取られてしまうかもしれません。今後の作業に影響が出たり、重い荷物であれば怪我をしてしまったりするおそれもあるので、不慣れな方は引越し業者に任せることをおすすめします。

⑤引越し業者に値引き交渉をしてみる

最後は、訪問見積もりや電話で料金の提案を受けた際、引越し業者に値引き交渉をする方法です。他社の見積もり金額を出して比較しつつ、具体的な予算を提示してその範囲内で収まるように交渉してみてください。ただし、しつこく交渉すると印象が悪くなってしまうので、過度な交渉は控えましょう。

自力で引越しをするなら、より費用を抑えられる?

引越し費用を抑えようと考えたとき、「引越し業者に依頼しなければ料金がかからないのでは?」と思う方も多いのではないでしょうか。引越し業者を利用せずに自分で新居まで運べれば、引越し業者への支払いがなくなるほか、日程調整の手間もかかりません。

しかし、引越し業者を利用しない場合でも、以下のような費用がかかります。

レンタカー料金ハイエース(1日)約16,000円
ダンボール購入費200円×20枚4,000円
養生のための道具レンタル・購入毛布10枚(2泊3日)1,800円
手伝ってもらった人への謝礼現金・商品券など3,000~10,000円程度

友人や職場の同僚の方に手伝ってもらった場合、謝礼を用意する必要があります。現金の他、商品券やギフト券などが一般的で、人数分用意しなければなりません。また上記以外にも、ガソリン代や高速代、梱包のためのテープ購入代などもかさみ、合計すると大きな出費となるおそれがあります。

さらに先ほども軽く触れましたが、費用だけでなく養生や梱包などの手間がかかる点にも注意が必要です。荷物を搬入・搬出する際に必要な養生道具をそろえたり、食器が割れないように丁寧に梱包をしたりと、細かい作業をたくさんこなさなければなりません。かかる料金の合計と手間を照らし合わせて、どちらの方法が自分に合っているか考えてみるのがおすすめです。

また、自力で引越しをする際に注意したいのがトラブルや事故の可能性です。搬入や搬出の際、賃貸物件の共用部分や部屋の設備などを壊してしまうことも少なくありません。また、家具・家電などの重たい荷物を運ぶため、手伝ってくれた人や自分がけがをする可能性もあります。

自分で荷物を運ぶ際は、万が一の事故やけがのリスクまで考えなければなりません。安全を優先したい場合には、料金がかかっても引越し業者に依頼するようにしましょう。

自分で引越しをする場合のメリット・デメリットや注意点などはこちらでも紹介しているので、ぜひご覧になってみてください。
引越しは自分でできる?準備すべきもの・スムーズに進めるコツを紹介

家電・家具のレンタルサービスを利用するという方法も!

引越しの手間を省くために、レンタルサービスを利用するのも有効です。大物家電や家具をレンタルすれば、引越しの際には身の回りにある日用品などの荷造りだけで済み、引越し準備の負担を減らせます。

また、なかには一人暮らしに必要な冷蔵庫・電子レンジ・テレビなどがセットになったプランを用意している家電レンタルサービス業者もあり、レンタル期間は数ヶ月〜数年単位となっています。ある程度の期間住むことが決まっている場合は、家電・家具のレンタルサービスの利用も検討してみましょう。

引越し費用を抑えて余裕のある新生活をスタートしよう

引越し費用は、繁忙期や週末を避けるだけでも抑えられます。また、事前に自分で荷造りをしたり不用品を処分したりすると引越し業者に依頼する荷物の量が減り、必要最低限の料金で済みます。ほかにも、フリー便や混載便、帰り便など様々な引越しプランがあります。引越しの初期費用にはまとまったお金が必要なので、今回ご紹介したなかから自分に合った方法で引越し費用を抑え、余裕をもって新生活を始めましょう。

ふどサーチ編集部