北向きの部屋って実際住みにくいの?メリット・デメリットとどんな人におすすめかを解説!

内見で悩んでいる男性

「北向きの部屋」といえば、ネガティブなイメージが先行する人もいるかもしれません。実際、北向きは日当たりが悪いなどのデメリットもあります。
しかし、北向きという理由だけでほかの希望条件を満たす賃貸物件を諦めてしまうのはもったいないことです。

今回は、北向きの部屋が住みにくいかどうか、メリット・デメリットを交えて解説します。デメリットでは、生活のなかで困ることへの対応方法についても触れているので、現在北向きの部屋に住んでいるという方もぜひ参考にしてください。

ぶっちゃけ北向きの部屋ってどうなの?

北向きの部屋は生活するうえでのデメリットもいくつかありますが、日中ほとんど部屋にいないという人にとってはメリットもあります。

【北向きの部屋のメリット・デメリット】

メリットデメリット
・部屋の温度が上がりにくい
・物が傷みにくい(書類、本、衣類など)
・家賃は比較的低い
・自宅内での作業はしやすい
・洗濯物が乾きにくい
・室内に湿気が溜まりやすい
・冬は室内がより寒いかもしれない

北向きの部屋の大きなデメリットは、日差しが入りにくいことです。洗濯物はもちろん、部屋のなかの湿気も取り除きにくいため、なんらかの対策をしなければなりません。

ただし日差しが入らないということは、夏は暑くなりにくく、物が傷む心配もなくなるというメリットがあります。普段、日中にほとんど部屋にいない人であれば、過ごしやすい環境かもしれません。北向きの部屋が自分の生活スタイルとマッチしていれば、不便と感じにくくなります。

北向きの部屋にするメリット

北向きの部屋へ住む4つのメリットについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。

北向き部屋のメリット①:家具や本が傷みにくい

北向きの部屋は日光が入りにくいため、家具や本が傷みにくくなります。
日光に含まれる紫外線は、家具や本の表面を変色させます。北向きであればそのようなダメージを抑えられるため、蔵書の多い人、家具・インテリアにこだわりのある人におすすめです。

北向き部屋のメリット②:夏場の室内気温が高くなりづらい

北向きの部屋は日中でも直射日光が入らないため、夏場でも室温が高くなりづらいことがメリットです。
夏場は西日が差すと部屋の温度が上昇しますが、北向きの部屋は日差しが入りにくく、エアコンの使用頻度・時間が抑えられます。

北向き部屋のメリット③:勉強などの作業に向いている

北向きの部屋は光量が少なく、勉強などの作業に向いています。
南向きの部屋は直射日光が入ってくるため、作業に向いているとはいえません。一方、北向きであれば日中に入ってくる光が柔らかく、安定しているので、窓際での作業も苦にならなくなります。

北向き部屋のメリット④:人気のある南向き物件に比べて比較的家賃が安い

北向きの部屋は、南向きの部屋に比べて家賃が安い傾向にあります。
入居希望者の多い南向きの部屋に比べ、北向きの部屋は空室になりがちであり、少しでも早く入居者が決まるよう、家賃を抑えている物件も少なくないためです。また空室状態が続いている物件であれば、仲介業者や大家さんが値下げ交渉に応じてくれる可能性もあります。

北向きの部屋にするデメリット・注意点

ここでは北向きの部屋へ住むデメリットと注意点について解説します。日常生活に関わることなので、事前にチェックしておいてください。

北向き部屋のデメリット①:湿気がこもりやすい

北向きの部屋のデメリットは、部屋に湿気がこもりやすいことです。北向きの部屋は日光が入りにくいので、室内の水分が乾きにくくなります。

とくに窓際は、日光が当たらないと湿気が溜まりやすくなります。風通しが悪く、湿気がこもっているとカビが発生しやすくなり、健康に害をもたらすおそれもあります。ただし、対策次第で室内の湿気は取り除けます。

<湿気がこもったときの対策方法>
・除湿器を活用する
・こまめに窓を開けて風通しをよくする
・扇風機やサーキュレーターなどで室内の空気を循環させる

とくに手軽な方法は窓を開けることです。風がうまく入ってくるよう、対角線上に2ヶ所の窓を開けると効率的です。1ヶ所しか窓を開けられない場合は、サーキュレーターを天井に向けて稼働させるか換気扇のスイッチをONにするかなどし、室内の空気を循環させましょう。

北向き部屋のデメリット②:冬場は寒いかもしれない

北向きの部屋は日光が入りにくいため、冬場は寒いかもしれません。

通常、窓から差し込む日光があれば、カーテンを開けただけでも室内の温度は上がります。しかし、北向きの部屋は、この日光による室温の上昇が期待できません。暖房機器を活用するシーンが多くなり、ガス代・電気代がかさむ可能性も考えておきましょう。

少しでも費用を抑えたいという場合は、厚手のカーテンがおすすめです。窓とカーテンの間に空気の層を作ることで断熱効果が期待できるため、隙間なくカーテンを閉め、空気が漏れないようにしてください。北向きの部屋でも室温維持の対策をおこなうことで生活しやすくなります。

北向き部屋のデメリット③:洗濯物が乾きづらい

北向きの部屋はベランダにも日光が差し込みにくいため、洗濯物が乾きづらくなります。とくに、冬や秋は日光が差さない+気温が低いという理由で、洗濯物がなかなか乾きません。しかし、このデメリットについても、対策次第で改善できます。

以下は室内干しを想定した方法ですが、外干しで乾かないときに試してみてください。

<洗濯物が乾きづらいときの対策方法>
・浴室乾燥付きの賃貸物件を選ぶ
・扇風機やサーキュレーターで室内の空気を循環させて乾かす
・暖房や除湿器などを使う
・洗濯物同士を離して乾かす(外干しの場合も有効)

浴室乾燥機付きの物件であれば、自分でなにか購入する必要もありません。また、外干しであっても室内干しであっても、衣類同士の間隔がせまいと乾きづらくなるため、洗濯物を乾かす際は衣類を離しておきましょう。

北向きの部屋がおすすめの人はどんな人?

これまで解説したメリット・デメリットをもとに、ここではどんな人に北向きの部屋がおすすめなのかを解説します。主なメリットは、夏でも室温が上がりにくく、作業がしやすいことです。一方、デメリットは湿気がこもりやすい、洗濯物が乾きにくいなどが挙げられます。

<北向きの部屋がおすすめの人>
・日中はあまり部屋にいない人
・テレワークなどで室内作業が多い人
・家賃を抑えたい人

日中はあまり部屋にいない人の場合、比較的家賃が安い北向きの部屋もおすすめです。また、部屋にいる時間が長いものの日中は作業しているという人の場合も、日差しが強くない北向きの部屋は過ごしやすくなります。

また、以下のような物件であれば、北向きでも比較的住みやすいといえます。

<北向きでも住みやすい賃貸物件>
・窓が2つ以上あり、風通しを確保できる
・周囲に風を遮る建物がない
・浴室乾燥機がある・周辺にコインランドリーがある
・空調設備が整っている

上記のポイントを押さえているかどうかチェックしつつ、自分に合った住まいを探してみてください。

北向きの部屋は悪いことばかりではない!

北向きの部屋は決して悪いことばかりではなく、生活スタイルに合えば快適に過ごすことができます。引越し先の候補に加えるためにも、以下のメリットを頭に入れておきましょう。

<北向きの部屋のメリット>
・家具や本が傷みにくい
・夏場の室内気温が上がりづらい
・勉強などの作業に向いている
・南向き賃貸物件に比べて比較的家賃が安い

今回ご紹介した内容を確認して、暮らし始めてから苦労しないよう対策方法も理解したうえで検討してみてください。

ふどサーチ編集部