東京都の家賃は高い?他県との比較や安いエリアなど気になる情報をお届け!

東京都庁の前にいる男性(東京都内の家賃相場が高いエリア・安いエリア)

日本の首都である東京は、他の都道府県と比べると賃貸物件の平均家賃相場が高い傾向にあります。

しかし、地域によって家賃相場はそれぞれ異なるため、地方と比べて実際にどれくらい高いのか気になるという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、東京と他のエリアの家賃相場について解説します。
また、東京都内での家賃相場ランキングも紹介していきますので、都心周辺で生活したいけど家賃が気になるという人はぜひチェックしてみてください。

【他県と比較】東京都の家賃相場は高いって本当?

東京都の平均家賃相場は、他の都道府県でどれくらい高いのでしょうか。
まずは、1道2府10県と東京都の平均家賃を比較しつつ、東京の家賃について詳しく見ていきましょう。

それぞれの家賃相場は以下のとおりです。

都道府県平均家賃
東京都7.26万円
神奈川県6.14万円
大阪府5.57万円
広島県5.47万円
京都府5.50万円
愛知県5.40万円
千葉県5.40万円
山梨県5.27万円
埼玉県5.20万円
福岡県4.94万円
沖縄県4.91万円
北海道4.74万円
宮城県4.73万円
石川県4.29万円
※出典:CHINTAIネット 2022年2月1日時点

このデータからも、東京都の平均家賃相場は他の2府10県よりも高いことがわかります。

また、2位の神奈川県とは1.12万円、最下位の石川県とは2.97万円もの差があり、1年に換算すると約13〜36万円もの差が生じる点も見逃せません。

東京都内家賃エリアの家賃相場ランキング

他の地域と比べると家賃が高い東京都ですが、東京都内でもエリアによって家賃相場は異なります。

東京都内にある51市区町村の家賃相場ランキングを見てみましょう。

順位市区町村家賃相場
1位港区13.60万円
2位千代田区12.30万円
3位中央区12.10万円
4位渋谷区10.60万円
5位台東区10.20万円
6位墨田区10.20万円
7位江東区9.80万円
8位新宿区9.4万円
9位文京区9.20万円
10位目黒区9.20万円
11位品川区8.90万円
12位豊島区8.90万円
13位中野区8.50万円
14位荒川区8.30万円
15位杉並区8.20万円
16位世田谷区8.00万円
17位大田区7.95万円
18位調布市7.90万円
19位武蔵野市7.8万円
20位北区7.70万円
21位板橋区7.65万円
22位練馬区7.30万円
23位足立区7.00万円
24位三鷹市7.00万円
25位葛飾区6.90万円
26位江戸川区6.90万円
27位狛江市6.70万円
28位府中市6.50万円
29位国立市6.40万円
30位立川市6.38万円
31位小金井市6.30万円
32位西東京市6.20万円
33位羽村市6.00万円
34位町田市6.00万円
35位国分寺市5.90万円
36位清瀬市5.60万円
37位東久留米市5.60万円
38位福生市5.50万円
39位東大和市5.50万円
40位稲城市5.40万円
41位昭島市5.30万円
42位小平市5.30万円
43位青梅市5.30万円
44位武蔵村山市5.30万円
45位西多摩郡瑞穂町5.20万円
46位西多摩郡日の出町5.20万円
47位日野市4.80万円
48位あきる野市4.80万円
49位多摩市4.70万円
50位東村山市4.70万円
51位八王子市4.50万円
※出典:CHINTAIネット 2022年2月1日時点

東京都内で安いエリアのランキング

東京都内であっても、以下の街であれば月々の家賃を5万円以内に抑えることも可能です。

順位市区町村家賃相場
1位八王子市4.50万円
2位東村山市4.70万円
3位多摩市4.70万円
4位あきる野市4.80万円
5位日野市4.80万円
※出典:CHINTAIネット 2022年2月1日時点

エリアごとの家賃や特徴を詳しく見ていきましょう。

東京都内で安いエリア1位:八王子市

東京都八王子市の家賃相場を、部屋の間取り別に分けると以下のとおりです。

間取り家賃相場
ワンルーム3.60万円
1K4.20万円
1DK5.60万円
1LDK8.20万円
2K/DK6.00万円
2LDK7.42万円
3K/DK7.00万円
3LDK8.80万円
※出典:CHINTAIネット 2022年2月1日時点

八王子市内の家賃相場を比較すると、1LDKの家賃が少々高いことがわかります。
家賃を抑えたい場合は、一人暮らしの人は1DK以内の部屋を、二人暮らしの人は2K/2DKや2LDKの部屋を選ぶのがおすすめです。

エリアが広い八王子市は、JRや京王電鉄など複数の路線が通っています。都心部へのアクセスもしやすく、新宿駅までは直通で約40分、渋谷駅や東京駅へも1時間程度で通うことができます。

東京都内で安いエリア2位:東村山市

東村山市の間取り別家賃相場は以下のとおりです。

間取り家賃相場
ワンルーム3.90万円
1K4.40万円
1DK5.50万円
1LDK7.85万円
2K/DK6.20万円
2LDK8.00万円
3K/DK7.30万円
3LDK8.30万円
※出典:CHINTAIネット 2022年2月1日時点

ワンルーム・1K・1DKの賃貸物件なら5万円台で住むことができる東村山市は、とくに一人暮らしの人におすすめしたい地域です。

東村山駅の周辺には東村山警察署もあり、女性の一人暮らしでも安心して暮らすことが可能です。

東村山市には西武線が停まる駅が多く、秋津駅からは池袋駅、東村山駅からは西武新宿駅まで直通でアクセス可能です。1時間前後で都心に通えるため、無理なく通勤・通学可能な範囲の地域です。

東京都内で安いエリア3位:多摩市

多摩市の家賃相場を、間取り別に分けて比較してみましょう。

間取り家賃相場
ワンルーム3.90万円
1K4.50万円
1DK5.10万円
1LDK9.60万円
2K/DK6.00万円
2LDK8.45万円
3K/DK7.70万円
3LDK8.80万円
※出典:CHINTAIネット 2022年2月1日時点

1DKの平均家賃相場がほかに地域に比べて安い多摩市は、一人暮らしや同棲に向いているエリアのひとつです。

「多摩ニュータウン計画」などで宅地整理された地域で、自然が多いエリアと利便性に優れたエリアの2つがバランス良く合わさり、生活がしやすいといった特徴があります。

また、京王多摩センター駅や小田急永山駅などの場合、新宿駅までは乗り換える必要がありません。
京王永山駅から東京駅・渋谷駅などの主要の都心部までは1時間以内でアクセスすることができ、乗り換えも1回以内で済ませることができます。

東京都内で安いエリア4位:あきる野市

あきる野市の間取り別家賃相場を見てみましょう。

間取り家賃相場
ワンルーム3.60万円
1K4.00万円
1DK(データなし)
1LDK6.60万円
2K/DK4.80万円
2LDK6.80万円
3K/DK6.20万円
3LDK7.60万円
※出典:CHINTAIネット 2022年2月1日時点

1LDK以上の広い家の家賃相場が安いあきる野市は、同棲カップルやファミリーにとくにおすすめのエリアです。

あきる野市には、JR五日市線の駅が5つあります。都心に出るには1〜2回乗り換えする必要があり、所要時間は1時間以上かかります。

しかし、混雑しにくい路線のため、満員電車を避けてゆっくり通勤・通学したい人にはおすすめです。

東京都内で高いエリアのランキング

ここからは、東京都内で家賃相場が高いエリアを見ていきましょう。住宅街ではなく、利便性の良いオフィス街や観光地、商業施設が集まったエリアが多い印象です。

順位市区町村家賃相場
1位港区13.60万円
2位千代田区13.00万円
3位中央区12.10万円
4位渋谷区10.60万円
5位台東区10.20万円
※出典:CHINTAIネット 2022年2月1日時点

どの街も家賃相場が10万円を超えるため、毎月の生活費が高額になることが予想されます。
それぞれの街の特徴について、詳しく解説していきます。

東京都内で高いエリア1位:港区

まずは港区の家賃相場を間取り別に分けて比べていきましょう。

間取り家賃相場
ワンルーム12.40万円
1K11.00万円
1DK14.25万円
1LDK21.00万円
2K/DK14.20万円
2LDK29.50万円
3LDK45.00万円
※出典:CHINTAIネット 2022年2月1日時点

麻布・赤坂・青山・白金・高輪などの高級住宅地が多い港区は、どの間取りも家賃が10万円を超えるエリアです。そのため住環境は整備されており、高額な家賃を払える余裕がある人にとっては住みやすい地域だといえます。

東京メトロ銀座線や東京メトロ千代田線、東京メトロ日比谷線などの路線が通っており、アクセス面は申し分ありません。

また、六本木ヒルズや東京タワーなど、全国でも有名な観光スポットにアクセスしやすいもメリットのひとつです。

東京都内で高いエリア2位:千代田区

間取り家賃相場
ワンルーム9.80万円
1K9.90万円
1DK14.40万円
1LDK19.10万円
2K/DK(データなし)
2LDK31.00万円
3LDK(データなし)
※出典:CHINTAIネット 2022年2月1日時点

皇居や国会議事堂など、国の重要機関が集まっている千代田区は、二人暮らしやファミリー向けの2LDKの家賃がとくに高いです。

千代田区のなかでも、神田駅の北西にある神田佐久間町や日本武道館の近くの九段南は、比較的家賃が安めのエリアだといえます。

千代田区も、東京メトロの主要路線やJR山手線など、さまざまな種類の電車が利用可能です。また、エリアによっては複数路線が通っている駅もあります。

東京都内で高いエリア3位:中央区

間取り家賃相場
ワンルーム10.50万円
1K10.10万円
1DK12.50万円
1LDK18.00万円
2K/DK14.50万円
2LDK24.30万円
3LDK31.75万円
※出典:CHINTAIネット 2022年2月1日時点

全体的にどの間取りも家賃が高い中央区は、オフィス街の日本橋や京橋、商業施設が多い銀座や観光スポットの築地など、多彩な魅力をもっている街です。
そのなかでも、京橋駅周辺はとくに家賃が高いエリアとして知られています。

東京メトロのイメージが強い中央区ですが、東京駅にも近いため、新幹線での移動もスムーズです。そのため、出張が多いサラリーマンにはとくに住みやすいエリアであるといえます。

家賃相場が高い東京でも少しでも費用を抑えるポイント

通勤や通学などの理由から、「家賃は抑えたいいけど東京で暮らさなくてはいけない」という人も多いですよね。そのような人のために、家賃が安い賃貸物件を探すポイントを5つご紹介します。

・お手頃なエリアを選ぶ
・新築にこだわらない
・駅チカにこだわらず視野を広げる
・妥協できる部分とできない部分に分ける
・大家さんに交渉してみる

上記5点について詳しく見ていきましょう。

お手頃なエリアから選ぶ(都心以外がおすすめ)

23区内などの都心は通勤・通学の利便性が良い分、毎月支払う家賃も高く、生活費が上がってしまいがちです。

しかし、先述したように東京都内であっても月々の家賃を5万円以内に抑えられるエリアがあるため、家賃を抑えたい人は都心以外の地域を選ぶのがおすすめです。

東京都は交通の便が良いため、都心以外のエリアであっても場所を選べば通勤・通学にかかる負担も少なく済みます。たとえば八王子市の場合、京王八王子駅は新宿駅までは京王線一本なので、乗り換えの必要もなく便利です。

新築・築浅物件にこだわらない

築年数が浅い賃貸物件は、家賃が高い傾向にあります。一方、築年数が古くなるごとに家賃は下がっていくため、築年数にはあまりこだわらないことがおすすめです。

築年数が10年以内の賃貸物件なら築浅物件とさほど変わらない外観をしているので、家賃を抑えたいと考えている人は築10年あたりの賃貸物件を狙って物件探しをしてみましょう。

また、もっと築年数が古い物件でも、リノベーションやリフォームされていれば、内装やエアコンや給湯器などの設備も新しく交換されていることが多く、生活に支障はないケースがほとんどです。

駅チカにこだわらず視野を広げる

利便性の良い駅チカ物件に憧れる方も多いのではないでしょうか。

しかし、賃貸物件の家賃は駅からの徒歩分数が少なくなるにつれて高くなる傾向にあります。移動の利便性を考えると駅チカの賃貸物件を選びたくなりますが、家賃の安さを重視するなら駅チカにこだわらず視野を広げて探すのが重要です。

物件ポータルサイトなどで表示されている徒歩分数は、80m=徒歩1分として計算されています。つまり、駅徒歩1分と駅徒歩5分の賃貸物件では、距離にすると320mしか変わりません。

さらに、駅から遠い賃貸物件は電車の騒音が気になることも少なく、周辺環境が静かなこともメリットのひとつです。駅は遠くてもバス停が近いケースなどもあるため、視野を広げることで自分にとってよりメリットの多い賃貸物件を見つけられるかもしれません。

妥協できる部分とできない部分に分ける

賃貸物件選びで重要なポイントは、自分のなかで妥協点を見つけることです。

暮らしの軸となる住環境選びにはこだわりたくなりますが、すべてのこだわりを満たそうとすると家賃が上がってしまいます。こだわる条件の数を減らせば賃貸物件の候補数が増え、よりスムーズな部屋探しが叶います。

家賃やエリア、部屋の広さ以外に、バス・トイレ別、角部屋などさまざまな条件がありますが、自分にとって本当に必要な条件を見極めることが重要です。妥協点を把握しつつ、希望条件に優先順位をつけて理想の賃貸物件を探しましょう。

大家さんに交渉してみる

家賃や初期費用、月々の管理費などは、大家さんや不動産会社に交渉することで値下げできる場合があります。

とくに、不動産会社の閑散期である4〜8月は入居希望者も減るため、交渉が比較的成立しやすい時期といわれています。気になる物件を見つけた際には、申し込み前に周辺の家賃や敷金礼金などの相場をチェックしておきましょう。

また、空室期間が長い賃貸物件は比較的交渉がうまくいきやすい傾向にあります。空室期間は不動産会社に調べてもらうことが可能なため、交渉をする前に一度担当の方に問合せてみてください。

家賃相場が高い東京でも充実した生活を送ろう

他の都道府県と比べると、東京都の平均家賃相場は高いのが実情です。

しかし、エリアや築年数、駅からの距離などの条件に優先順位をつけ、妥協できる条件を削ることで出費を抑えられます。

また、今回ご紹介した郊外のエリアであればば家賃を5万円以下に抑えることも可能なので、都心部以外のエリアに目を向けつつ、理想の賃貸物件を探してみてください。

ふどサーチ編集部