24時間ゴミ出しが可能な物件の仕組みとは?メリット・デメリットも解説

賃貸物件のゴミ捨て場の写真

仕事で忙しかったり寝坊したりして、朝のゴミ出しができなかったという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。指定の時間に間に合わないと、再びゴミを家まで持ち帰ることになり、次の収集日まで部屋にゴミを置いておかなければなりません。

そんなときに便利なのが、24時間ゴミ出しができる物件です。通常、ゴミ出しは指定された曜日や時間にするものですが、24時間ゴミ出しができる仕組みというのはいったいどのようなものなのでしょうか。

今回は、24時間ゴミ出し可能な物件の仕組みや、入居時のメリット・デメリットについて解説していきますので、部屋探しの参考にしてみてください。

24時間ゴミ出しが可能になる仕組みとは?

24時間ゴミ出しができる物件とは、物件内に住人専用のゴミ置き場が設置された物件のことです。集積場が1階の玄関横など敷地内にある場合が多く、物件によっては各階に設けられていることもあります。

ゴミ出しの流れとしては、住人がゴミ置き場までゴミを運び、その後指定の収集日に業者が回収するというのが一般的です。これは多くの物件で採用されている方法で、ゴミ出しの手間がそれほどかからないというメリットがあります。

また、各階で出されたゴミを清掃員がまとめ、地下や1階などにある収集場所まで運ぶパターンもあります。こちらはタワーマンションなどの物件で採用されている方法で、ゴミを持ってエレベーターに乗る手間がかかりません。

24時間のゴミ置き場がなければ、指定の場所まで決められた時間にゴミを運ぶ必要があります。ゴミ出し場まで距離があれば、外に出てゴミを運ぶのは面倒に感じる他、雨や雪が降れば転倒などのリスクも生じます。ゴミの収集日は週に2回程度ありますが、忙しい日々に追われゴミ出しに間に合わず、部屋にゴミが溜まってしまう方もいるのではないでしょうか。

このように、さまざまなゴミ出しの負担が軽減されるのが24時間ゴミ出し可能物件の大きな魅力です。

24時間ゴミ出し可能な物件のメリット

24時間ゴミ出しができる物件に住むと、以下のようなメリットが得られます。

1.いつでも好きなときにゴミ出しができる
2.自室を清潔に保てる
3.入居者同士のトラブル防止に繋がる

それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

いつでも好きなときにゴミ出しができる

24時間ゴミ出しが可能な物件のメリットといえば、自分の好きなタイミングでゴミを出せる点です。

深夜に回収する自治体もあるため一概にはいえませんが、多くのゴミ集積所では収集日の朝6時〜8時までに出すように決められています。

しかし、ライフスタイルの多様化が進んだことにより、深夜や早朝から仕事をする人も珍しくありません。このような場合、収集日の朝にゴミ出しができなくなり、部屋にゴミが溜まってしまうという方もいるのではないでしょうか。

また、ゴミが溜まるだけでなく「仕事で今日もゴミが出せなかった」となれば、精神的な負担も増します。自分のライフスタイルに合わせ、好きなときにゴミを出せる賃貸物件であれば、精神面の負担も少なくなります。

自室を清潔に保てる

自由なタイミングでゴミ出しができるため、部屋の中にゴミを溜めずに済みます。先述したように、ゴミ出し日であることを忘れたり、旅行や出張などで長期不在にしたりするとゴミを出すことができず、自室にゴミが溜まっていきます。夏場であればやっかいな害虫が自室に侵入するかもしれません。

好きなタイミングで捨てることができればゴミが溜まらず部屋をきれいに保つことができるため、衛生面でも安心といえます。

入居者同士のトラブル防止に繋がる

朝にゴミの収集を行う自治体では、カラスや猫などによるゴミの散乱を防ぐため、夜のゴミ出しを控えるよう住民に呼びかけているのが一般的です。収集日にゴミが出せないからと前日の夜に出す人もいますが、場合によっては近隣の人から指摘を受けるおそれがあります。

また、ゴミ出しのタイミングを逃し、ベランダなどに一時的に保管するケースも見られますが、生ゴミのにおいや害虫の発生などの理由で注意を受けるかもしれません。ゴミに関する問題は、入居者や近所の人との関係に大きな影響をおよぼします。

24時間ゴミ出しができる物件であれば、ゴミを溜めてしまうこともありません。ゴミに関するトラブルを防ぐことができ、近隣トラブルの予防に繋がります。

24時間ゴミ出し可能な物件のデメリット

指定の時間にとらわれずにゴミ出しができ、衛生面にもメリットがある24時間ゴミ出し可能物件ですが、注意しておくべき点が4つあります。

1.騒音、異臭を発生させる可能性がある
2.集積所周辺が不衛生になる場合がある
3.家賃や管理費が高くなる場合がある
4.不法投棄のリスクがある

住み始めてから後悔しないよう、気になることがあれば担当者の方に聞いておくようにしましょう。

騒音・異臭を発生させる可能性がある

24時間ゴミ出しができるため、早朝や深夜にゴミ出しをすることも可能です。瓶や缶を捨てる際、無造作に置かれると「ガチャン」という音が響きます。そのため、部屋が集積場に近いと騒音に悩まされる可能性があります。

また当然ながら、収集日までは集積場にゴミが溜まっている状態です。生ゴミなどが原因で異臭が発生することもあるため、いくら自室を清潔に保てても、ゴミ集積場のにおいが物件周辺に漂うこともあります。

集積所周辺が不衛生になる場合がある

前述のとおり、24時間ゴミ出し可能な物件ではゴミ置き場が空になるのは収集直後の数時間のみの可能性が高いです。管理会社や大家さんによって、定期的に清掃がされていれば清潔に保つことはできますが、管理が行き届いていなければ不衛生になることもあります。

またゴミ出しをした際に、ゴミ置き場の蓋や扉が閉められていないと猫やカラスなどがゴミを荒らし、周辺に散乱してしまうといった問題が起きるため、衛生面で完璧な状態を保つのは難しいとされています。

家賃や管理費が高くなる場合がある

24時間ゴミ出しができるのは住人にとって魅力的な条件ですが、便利な分だけコストがかかります。ゴミ置き場の維持費や清掃費などがかかり、その費用は家賃や管理費に含まれていることがほとんどです。そのため、相場よりも家賃が高めに設定されている場合があります。

不法投棄のリスクがある

各階にゴミ置き場が設けられている物件なら問題ありませんが、1階にゴミ置き場が設置されている場合、通行人や近隣住民による不法投棄のリスクが考えられます。物件によって異なりますが、誰でも施錠を外せるタイプ、あるいは壁で囲んだだけのタイプなどは不安要素が大きいケースも少なくありません。

外部の人間がゴミ出しできるようであれば、「ゴミ出しに間に合わなかったから」「24時間捨てられるから」といった理由で、住人以外の人が捨てる可能性もあります。なかには分別されていないゴミが捨てられるといったケースもあり、モラルのない行為によって不衛生な状態になってしまうこともあり得ます。

24時間ゴミ出し可能な物件でもルールはしっかりと守ろう!

時間を気にせず好きなときにゴミ出しができるのは便利である一方、物件のゴミ置き場は共用部分になるため、マナーを守って使用することが大切です。ゴミはいつでも出せますが、だからといって分別をしなかったり、深夜に大きな音を出して捨てたりと、常識に反する行為は控えなければなりません。

ゴミ出しルールの確認方法

24時間ゴミ出し可能な物件では、ゴミ出しのルールを確認しましょう。ゴミ出しのルールは自治体ごとに異なり、分別方法もエリアによっては厳しく定められています。

食品トレイを例にすると、可燃ゴミとするエリアと資源ゴミとするエリアの2つがあります。特に、もともと住んでいた場所と異なる市区町村へ引越しをした際には、その自治体がどのようなルールで分別をしているのか、ホームページや貼り紙などで必ず確認をしておきましょう。

また、ペットボトルや缶などを分類する場合も、決められた規則を守る必要があります。夜間や早朝にゴミ出しをする際には、音に気をつけて静かに出す他、物件ごとに決められたルールを確認してゴミ出しをしましょう。

気になることがあれば管理会社や大家さんに連絡を

自分はルールを守っていても、他の住人のゴミ出しの仕方によっては、異臭や害虫、ネズミなどが発生する可能性があります。せっかく部屋を清潔に保てても、ゴミ集積所の状態が不衛生であれば不安になってしまいますよね。

また、賃貸物件の外にゴミ置き場がある場合は、不法投棄だけでなく、使えそうなゴミが持ち出されるという問題もあります。ゴミを漁られるのは不快なことで、またゴミの捨て方によっては個人情報を抜き取られてしまうかもしれません。

住所や氏名などが悪用されると、思わぬトラブルに巻き込まれてしまうおそれがあります。迷惑メールの数が増える他、架空請求など対応に困ってしまうようなケースも少なくありません。ゴミ置き場について気になる点があれば、管理会社や大家さんに連絡を行い、必要な対応を取ってもらうようにしましょう。

24時間ゴミ出し可能な物件は忙しい人の味方

24時間ゴミ出し可能な物件は、勤務時間が不規則で指定の時間に間に合わないことが多い人、あるいは旅行が趣味で長期間留守にすることが多い人におすすめの物件です。特に、一人暮らしの人は自分以外にゴミを出す人がいないため、自分の都合に合わせて出せるのは大きな魅力といえます。

もちろん、時間を気にせずゴミ出しができるとはいえ、分別などのルールを守る必要はあります。ゴミ出しのルールや注意点を確認し、近隣住民とトラブルを起こさないよう配慮しなければなりません。興味をお持ちの方は、24時間ゴミ出し可能物件への入居を一度検討してみてはいかがでしょうか。

ふどサーチ編集部