一人暮らしに必要な家電のひとつに、洗濯機があります。洗濯機がある生活に慣れていると、洗濯機がない生活が想像しがたいという方も多いのではないでしょうか。
一方で、何かと物入りな引越し時の費用を抑えるために洗濯機を買わないことも選択肢の一つとして検討する方もいるかもしれません。
今回は、一人暮らしに洗濯機は本当に必要なのか検討する方のために、洗濯機を購入するメリット・デメリットや、洗濯機がない場合の対処方法を紹介します。
洗濯機を買うかどうか悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
目次
一人暮らしで洗濯機がなくても困らない人
洗濯機が必要か不要か、自分では判断が難しいという方もいるかもしれません。まずは洗濯機がなくても比較的不便なく生活できるケースを紹介します。
①コインランドリー付近にお住まいの人
洗濯機が自宅になくても、付近にコインランドリーがあれば日々の洗濯が可能です。
季節にもよりますが、一人暮らしの場合は洗濯量が少ないので、コインランドリーまで洗濯物を運ぶのも苦労しないと考える方もいるでしょう。
しかし、コインランドリーが自宅から遠い場合、通うのが億劫になったり、洗濯物を溜め込んでしまった時に重い荷物を持って長い距離を移動する羽目になったりします。
コインランドリーが近所にあれば、通うのも苦にならずこまめに洗濯できます。それに加え、ある程度洗濯物を溜め込んでしまっても距離が近ければ運ぶのにそれほど苦労しないため、コインランドリーが近くにあれば洗濯機がなくても困らないかもしれません。
②短期間だけ一人暮らしをする予定の人
一人暮らしをしている、あるいはこれからする人の中には、就職や転勤などで自身のライフスタイルが頻繁に変化する方もいるでしょう。これまで住んでいた部屋を退去する際、家具や家電を処分する必要があるかもしれません。
最近は、一人暮らし用洗濯機や小型洗濯機など比較的コンパクトな製品も増えていますが、それでも処分するのには手間がかかります。
設置・処分のことを考えると、短期間の居住であれば洗濯機を購入せず、コインランドリーを利用して生活した方が良いといえるかもしれません。
一人暮らしで洗濯機があった方がいい人
基本的に、自宅の近くにコインランドリーがない人は、洗濯機があった方が便利です。
一人暮らしの洗濯量はそれほど多くないといっても、まとめて洗うとなればそれなりの量になるため、コインランドリーが遠いと時間も手間もかかり、家事の負担が大きくなります。
また、仕事や部活などの関係で毎日衣類が汚れるという人も購入をおすすめします。汗などの汚れは、時間が経てば経つほど落ちにくくなります。
下着などは手洗いできますが、シャツやズボンなどの大きな衣類を毎日手洗いするのは面倒なので、洗濯機を購入した方が効率的です。
一人暮らしで洗濯機を買わないメリット
一人暮らしであれば洗濯機はなくても問題ないという意見も一部ですがあります。
ほとんどの方が一人暮らしを始めるまで実家で洗濯機を使っており、不便なイメージが強いかもしれませんが、洗濯機を買わないことにメリットがないわけではありません。
以下にメリットをあげているので見ていきましょう。
洗濯機がないメリット①:家電にかける費用が抑えられる
洗濯機を買わないことで、家電にかける費用を抑えられるというメリットがあります。
洗濯機の価格は機能やメーカーによって異なりますが、一人暮らし向けのものは20,000~30,000円台が相場です。
洗濯機だけならそれほど高額ではありませんが、一人暮らしを始める際には他にも家具や家電を揃える必要があります。また、一般的に引越し時の初期費用は家賃の5~7か月分がかかるといわれており、引越しのタイミングでまとまったお金が必要です。
家電購入資金を用意するのが難しい、少しでも節約したいとなどいう方は、洗濯機を購入をしないことも選択肢として検討してみても良いかもしれません。
洗濯機がないメリット②:手入れする手間がかからない
一見、手入れ不要に思える洗濯機ですが、手入れをしないと洗濯槽の裏にカビが発生するため、定期的に洗濯槽を掃除する必要があります。
洗濯槽は洗濯槽クリーナーで掃除できますが、剥がれ落ちて浮いてきたカビを網ですくう手間がかかります。また、槽洗浄は完了まで時間がかかるので、その間は洗濯ができません。
掃除が嫌い、苦手という方にはこういった作業は苦になるかもしれませんが、洗濯機がなければ当然これらの手間がかかりません。
洗濯機がないメリット③:本来の洗濯機置き場スペースを別の用途で活用できる
今はほとんどの物件に洗濯機置き場がありますが、洗濯機がない場合そのスペースを別の用途で活用できるのもメリットです。
洗濯機置き場のスペースに棚を設置してタオル類や日用品のストックをしまったり、下着類を収納したりできます。特に単身者向けのコンパクトな賃貸物件は、収納場所が少ないことも多いので、活用できるスペースが増えるのは大きなメリットです。
洗濯機がないメリット④:引越しの際に持っていったり処分したりする手間がかからない
洗濯機がなければ、引越しの際に新居に持っていく、もしくは処分する手間がかからないというメリットもあります。
引越しは荷物の量で料金が決まるので、洗濯機がなければその分引越し代が安くなるかもしれません。また、処分をするにしてもお金がかかり、リサイクルショップに売るとしても、確実に買い取ってもらえる保証はありません。
引越しをせず、長い期間同じ場所で一人暮らしをするのであれば特にメリットにはなりませんが、短期間に複数回引越しをする可能性がある方にとっては、これらの手間やお金がかからないのはメリットといえます。
一人暮らしで洗濯機を買わないデメリット
ここまで一人暮らしで洗濯機を買わない事のメリットを紹介しましたが、もちろんデメリットもあります。デメリットを理解していないと余計なストレスを抱えてしまうことになりかねないので、メリット・デメリットの双方をチェックしておきましょう。
洗濯機がないデメリット①:気軽に洗濯ができない
コインランドリーを利用する場合は移動の手間・時間がかかり、自宅に洗濯機がある場合に比べて気軽に洗濯ができるわけではありません。
そもそも物件を探すときに、コインランドリーが近くにあるかを確認する必要も出てきます。前述の通り、コインランドリーに行くまでの距離が遠い場合、洗濯物の量が多いと苦労することになります。
洗濯機がないデメリット②:コスパが悪い
コインランドリーがあれば洗濯自体は問題なくできますが、長期間にわたって利用する場合、出費がかさむかもしれません。料金はコインランドリーによって異なりますが、シミュレーションをしてみると、一概にコストパフォーマンスが良いとはいえません。
以下に、コインランドリーの料金相場を見てみましょう。
洗濯量 | 5~10kg | 11~16kg | 17~24kg |
---|---|---|---|
洗濯料金 | 約400円 | 約700円 | 約1,000円 |
乾燥料金(10分100円) | 300円(30分) | 400円(40分) | 500円(50分) |
合計 | 約700円 | 約1,100円 | 約1,500円 |
一人暮らしの場合、1回の洗濯量が5kg×週2回で一か月にかかる費用が2,800円、1年間(48週)では67,200円もの費用がかかります。
これを高いと捉えるか安いと捉えるかは人によりますが、特に学生の場合、60,000円をアルバイトで稼ぐのは簡単なことではありません。
ただし、衣類の汚れ具合によって手洗いをするなど、利用頻度を抑える工夫をすれば負担は少なくなります。いずれにしても、コストの面で考えるとコインランドリーに頼りすぎるのは控えた方が良いかもしれません。
洗濯機を購入しない方におすすめの洗濯方法3選
ここからは、洗濯機を購入しなくてもできるの洗濯方法を3つご紹介します。いずれもメリット・デメリットがあるため、自分に合った方法を選んでみてください。
おすすめの方法①:コインランドリー
ここまで解説してきたとおり、洗濯機が自宅にない場合コインランドリーの利用が特に一般的とされています。コインランドリーでは、ドラム式の全自動洗濯機や全自動洗濯乾燥機、衣類乾燥機、スニーカーランドリーなど必要に応じた洗濯方法を選べます。
ここからコインランドリーメリットと利用時に注意すべき点を説明します。
<コインランドリーのメリット>
・早朝から深夜まで営業しているところが多く、ライフスタイルに合わせて利用できる
・乾燥機を使えば天候に関係なく洗濯できる
・大量の衣類もきれいに洗える
・電気代や水道代を気にしなくて良い
<コインランドリーを利用する際の注意点>
・長時間放置すると他人に洗濯物を出されることがある
・利用頻度が高いと費用がかさむ
・洗濯物などを忘れないように注意が必要
・移動に時間や手間がかかる
【コインランドリーがおすすめの人】
・コインランドリーの近くに住んでいる人
・洗濯から乾燥までを手軽に済ませたい人
・衣類のストックがたくさんあり洗濯の頻度が低い人
家庭用に比べ、コインランドリーの自動洗濯機・乾燥機は容量が大きいので、一度に多くの衣類を洗濯をすることが可能です。
また、最近はカフェやワークスペースを併設しているコインランドリーが増えている他、ショッピングモール内に設置されていることも多いので、時間を有効に使いながら洗濯が済ませられるのも魅力です。
コインランドリーに持っていくのは、スマホなどの貴重品の他、洗濯物と洗濯物を入れるバッグや袋、お金(できれば小銭)のみにしましょう。
おすすめの方法②:手洗い
洗濯機がない場合、時間や手間はかかりますが手洗いで対応することも可能です。
素材によって洗い方は異なりますが、基本的な洗い方は以下の通りです。
<手洗いの方法>
①バケツもしくは洗面器にぬるま湯を溜めたら洗剤を適量入れて溶かす。
②洗濯物を洗剤液に浸したら、洗濯板で軽くこすり合わせる、もしくは押し洗いなどをする。
③洗い終わったらすすぎ、絞って脱水をする。
また、手洗いのメリットと注意点についても以下にまとめています。
<手洗いのメリット>
・お風呂の残り湯を使うと水道代を節約できる
・衣類がヨレたり型崩れしたりしない
・デリケートな生地も傷まないように洗える
<手洗いの注意点>
・脱水が不十分になりやすい
・洗える量に限りがある
・汚れを完全に落とせないことがある
【手洗いがおすすめの人】
・時間に余裕がある人
・なるべく洗濯にお金をかけたくない人
・室内にいることが多いなど、あまり衣類が汚れない人
手洗いの場合、バケツだとTシャツ程度の大きさまでしか洗えませんが、浴槽を使えばパーカーなどの厚手の衣類やシーツのような大きいものまで洗えます。すすぎに苦労するかもしれませんが、浴槽で踏み洗いをすれば、それほど手間をかけずに洗うことができます。
ただし、手で絞る脱水には限界があり、また時間も手間もかかるため、頻繁に手洗いをするのは現実的に難しいかもしれません。
他に挙げている洗濯方法を併用する前提で、下着やデリケート衣類のみを手洗いするなどが効率的です。
おすすめの方法③:洗濯代行・宅配クリーニング
洗濯代行や宅配クリーニングは、自宅まで洗濯物を取りに来てくれて、乾燥・畳みが終わったら届けてくれるサービスです。
<洗濯代行・宅配クリーニングのメリット>
・干したり畳んだりする手間がかからない
・集荷から受取まで自宅でできる
・洗濯にかける時間を節約できる
<洗濯代行・宅配クリーニングの注意点>
・コインランドリーよりもさらにコストがかかる
・集荷から納期までにタイムラグがある
・宅配ボックスがない場合、集荷・納品時に在宅していなければならない
・業者によって洗い上がりの品質が異なる
洗濯代行・宅配クリーニングは、洗濯から乾燥まですべて業者に依頼できるため、何の手間もかけずに洗濯が完了するのが魅力です。
ただし、4kg前後の衣類で2,200円~、7kg前後の衣類では3,000円~が相場となっているので、コストがかかります。頻繁に利用すると、洗濯だけで出費がかさんでしまうため、頼りすぎないことをおすすめします。
【洗濯代行や宅配クリーニングがおすすめの人】
・忙しくて洗濯に時間をかける余裕がない人
・お金に余裕がある人
・コインランドリーまで行くのが難しい人
自分の生活に合わせて洗濯機を購入するかどうか検討しよう
生活にマストな家電のイメージが強い洗濯機ですが、購入しない場合のメリットもないわけではありません。購入費用が抑えられる他、掃除やメンテナンスに手間や時間をかけなくて済みます。
しかし、近所のコインランドリーに行って洗濯したり、手洗いをしたりする必要があるため、場合によっては洗濯を億劫に感じてしまうことがあるかもしれません。
洗濯機がなくても生活が出来ないわけではありませんが、どうしても購入費用を抑えたいなどの理由が無ければ、基本的には購入することをおすすめします。また、中古や型落ちなどの洗濯機を選べば、購入費用を安く抑えることもできます。
自分がどのような一人暮らしをしたいかを思い描いたうえで、必要か不要かを判断してください。