失敗しないペット可物件の探し方!注意点やトラブル対策についても解説

自宅でペットと遊ぶ女性

「可愛い動物と暮らしたい」「ペットを家族として迎えたい」など、さまざまな理由からペットと一緒に暮らしたいと考える人も多いのではないでしょうか。

賃貸物件でも、ペット可物件であればペットを飼うことができますが、希望条件に合ったペット可物件を見つけるのは難しいものです。

そこで今回は、失敗しないペット可物件の探し方のポイントをご紹介します。
また、ペット可物件を探す際の注意点や入居後のトラブルの対策についても解説していくので、ペットと賃貸物件で暮らすことを検討している人は参考にしてください。

ペット可物件は「希望条件をゆるめて探す」のがポイント!

ペット可やペット相談可物件は一般的な賃貸物件に比べ物件数が少なく、部屋探しに時間がかかる可能性があります。効率的にペット可物件を探すためには、希望条件をゆるめに設定して探すのがポイントです。

ペット可物件は、以下の3つのポイントを押さえて探すと比較的見つかりやすくなります。

1.駅から離れた賃貸物件も候補に入れる
2.築年数にこだわらず探す
3.大家さんに交渉する

まずは上記3つのポイントについて詳しく見ていきましょう。

ペット可物件の探し方①:駅から離れた賃貸物件も候補に入れる

駅チカ物件は通勤や通学に便利なため人気が高いですが、そういった便利なエリアほどペット可物件は少ないです。

一方で、駅から離れた賃貸物件は駅チカ物件に比べて入居希望者が見つかりにくいため、空室対策としてペット可にしている場合があります。駅からの徒歩分数の条件を緩めると候補物件の数も増えるため、可能な範囲で条件を緩めて探すのがおすすめです。

駅までのアクセスが少々不便でも、駅から離れていることで周辺環境が静かであるなどメリットがある場合もあるため、駅からの距離にこだわりすぎずに探しましょう。

▼参考記事
駅から「徒歩15分」の賃貸物件ってどうなの?メリット・デメリットを紹介

ペット可物件の探し方②:築年数にこだわらず探す

駅から離れた賃貸物件と同様に、築年数が古い物件も空室対策のためにペット可にしている場合があります。

最新設備を整えたりリフォームしたりするのに比べ、条件に「ペット可」を加えだけであればそれほどコストをかけずに物件に新たな価値を付加できるためです。

また、なかにはリフォームをしたうえでペット可物件にしている部屋もあります。内見時にしっかりと耐震性や防音性能などをチェックしたうえで、築年数にこだわりすぎずに部屋探しを進めていきましょう。

▼参考記事
賃貸物件の築年数は何年を目安に選べばいい?築古物件のメリット・注意点も解説

ペット可物件の探し方③:大家さんに交渉する

どうしても物件が見つからない場合は、大家さんに交渉するのもひとつの方法です。

ペットの管理・飼育上の工夫や約束、敷金・礼金や家賃の上乗せなどを条件に了承してもらえるケースもあります。

ただし、通常の賃貸マンションやアパートなどでペット可にしてもらうのは、他の入居者もとの兼ね合いもあるため基本的に難しいと考えておきましょう。ペット相談可物件や一戸建ての賃貸物件であれば、ペットの種類や頭数によっては融通してもらえる可能性があるので、常識の範囲で交渉に臨んでみると良いでしょう。

また、交渉は不動産業界の閑散期が狙い目です。不動産会社の閑散期は5〜8月、11〜12月で、繁忙期と比べると比較的落ち着いています。

大家さんの状況も慌ただしくはなく、また空室が続いている物件であれば交渉に応じてもらえる可能性も高まるため、閑散期を狙って交渉をしてみましょう。

ペット可物件の探し方で確認すべき注意点

ペット可物件でも、物件ごと細かく条件が設けられている場合があります。ペット可物件を探す際には、以下の3つの点に注意してください。

1.動物の種類や大きさで断られる場合がある
2.通常の礼金の他に「ペット礼金」が加算される可能性がある
3.口約束ではなく書面に残すようにする

後々トラブルにならないよう、部屋探しの段階から確認しておきましょう。

注意点①:動物の種類や大きさで断られる場合がある

ペット可の賃貸物件でも、すべてのペットが飼育可能というわけではない場合があります。

なかには、「猫は飼育不可」「爬虫類不可」「中型犬や大型犬はNG」など、ペットの種類や大きさで断られるケースも少なくありません。

また、ペットの頭数が制限されていることもあります。小型犬でも1匹のみOKとしている物件もあるため、契約前に条件を必ず確認しておきましょう。

注意点②:通常の礼金の他に「ペット礼金」が加算される可能性がある

ペット可物件の場合でも、ペットが原因でついた汚れや傷は入居者が修繕費を負担するのが基本です。

通常、退去時のクリーニング費用は敷金から差し引かれますが、ペット可物件の場合汚れや臭い、傷などがつきやすく、クリーニング費用も高くつくため敷金とは別に「ペット礼金」を請求し、それを修繕費に充てていることがあります。

「ペット礼金」の相場は物件ごとに異なりますが、家賃の1ヶ月分を支払うことが多く、敷金と異なり退去時に戻って来ません。ペット可物件に住む際には、通常の賃貸物件を借りるよりも初期費用がかかりやすいという点を頭に入れておきましょう。

注意点③:口約束ではなく書面に残すようにする

ペットによる汚損は原則入居者が修繕費を負担します。

たとえば壁や柱への引っかき傷、部屋に染み付いた臭い、排せつ物のシミなどが範囲に含まれますが、想定外のトラブルが起きる可能性も否定できません。
修繕費のことでトラブルにならないよう、入居者と大家さんのどちらが負担するのか明確にしておくことが大切です。

契約書に修繕費負担の記載がなければ、「◯◯の場合は貸主負担」というように書面に残しておきましょう。口約束だと「言った・言っていない」などトラブルに発展する可能性が高くなります。

▼参考記事
アパート退去費用の相場と抑えるコツとは?原状回復の意味などについて確認しよう

ペット可物件の探し方において確認すべき設備や条件

ペット可物件を探す際には、飼い主だけでなくペットにとって暮らしやすい環境なのかどうかも確認しておきたいものです。

1.日当たりや風通し
2.床材や壁材
3.部屋間取り(導線)
4.周辺環境

上記4つの設備・条件をチェックしつつ、自分に合ったペット可物件を探してみましょう。

設備・条件①:日当たりや風通し

人間と同じく、犬や猫も日光を浴びるのは大事なことです。体内時計の調整や皮膚病予防、精神の安定のためにも日当たりの良さは確認しておきましょう。

方角ばかりを気にしがちですが、南向きの物件であっても周辺の建物によって日陰になってしまう場合もあるため、実際に内見して確認するのがおすすめです。

また、ペットの暑さ対策のため、風通しの良さも確認すべきポイントです。窓の位置や数の他、周囲に風を遮るものがないかたしかめておきましょう。

設備・条件②:床材や壁材

傷つきにくい床材や壁材が使われているかを確認しましょう。傷がつきやすい材質であれば、場合によっては高額な原状回復費用を請求される可能性があります。

ペット飼育用にリフォームされている物件もありますが、通常の賃貸物件と変わらなければ、カーペットや保護シートを使うなどの対策が必要です。

設備・条件③:部屋間取り(導線)

玄関近くに浴室や洗面所があれば、犬の散歩後にすぐに汚れを落とせて便利です。

また、外への飛び出しなどのトラブル防止のため、玄関とリビングの間、キッチンと居室の間に扉があるかも確認しておきましょう。

そして、大事なペットにストレスを与えないためにも、十分な広さのペットコーナーや猫が動ける高さも必要です。ペットの健康を保つためにも、内見時に間取りや動線を細かく確認をしましょう。

設備・条件④:周辺環境

急な病気や怪我に備えて、近くに動物病院があるかどうか確認しておきましょう。また、付近の道路の交通量や公園の有無も確認すべきポイントです。

特に犬を飼う場合、交通量が少なく歩道が広い散歩ルートや、犬の出入りが可能な公園やドッグランがあるかも確認しておきたいところです。

入居者自身の暮らしとともに、ペットのために最適な環境がどうかも確認しましょう。

ペット可物件に入居後のトラブル対策

希望の条件に合ったペット可物件が見つかったあとは、入居後のトラブルの対策をしておきましょう。ペットのことで近隣住民と揉めないよう、あらかじめ具体的な対策を考えておきましょう。

1.ペットの臭い対策
2.ペットの騒音対策
3.ペットによる傷対策

1つずつ説明するので、ぜひ実践してみてください。

ペットの臭い対策

ペットを飼育するうえで避けられないのが臭いです。一緒に暮らす飼い主は気づきにくいですが、近隣住民は臭いを不快に思うこともあります。

特に気をつけたいのは排せつ物の臭いです。トレイを常に清潔に保ったり、こまめに換気を行ったりするなど対策を講じましょう。

また、消臭スプレーや消臭シートなどを使って臭い対策を行うのもおすすめです。

ペットの騒音対策

ペットの飼育で起こりやすいのが騒音トラブルです。

動物なので鳴き声が出るのは当然ですが、長時間吠えたり、深夜も吠え続けたりするといった場合は、同じ物件の入居者だけでなく近隣住民にも迷惑がかかります。

散歩や運動をしてストレスを溜めないようにするなど、ペットのしつけや管理に力を入れることが大切です。

また、ペット可物件の中には、特に対策をせずに通常の賃貸物件をペット可としているケースもあります。
ペットの飼育のための防音対策がなされていない場合、防音マットを敷いたり遮音カーテンをつけたりするなどの入居者が対策をとることが必要です。

ペットによる傷対策

壁で爪研ぎをしたりフローリングの床を傷つけたりと、ペットが室内に傷をつけるケースは多く見られます。

ペットの飼育を認めている物件であっても、すべてペットの自由にさせて良いというわけではありません。借りた部屋は入居前の状態に戻して大家さんに返す必要があり、ペットがつけた傷の程度や範囲によっては原状回復費用も高額になります。

床にはるカーペットやマットを敷く、壁には保護シートを貼るといった対策が必要です。
特に、猫の爪研ぎはしつけだけで防げるものではないため、爪研ぎをよくする場所に保護シートを貼り、近くに爪研ぎ器を置いて壁の損傷を防ぎましょう。

ペットと快適に過ごせるペット可物件を見つけよう!

ペット可物件といっても、通常の賃貸物件を「ペット可」としたものから、あらかじめペットとの共生を考えて建てられた物件までさまざまです。

また、物件の入居者全員がペット飼育に寛容とは限りません。ペットによる臭いや騒音などのトラブルなどを防ぐためにも、十分な対策が必要です。

ペットとの生活は楽しく幸せなものですが、飼育をするうえでさまざまな面に気を配らなければなりません。周辺環境や設備、相性なども考えながらペットと快適に過ごせるペット可物件を探しましょう。

▼関連記事
【厳選】一人暮らしでおすすめのペット12選!飼う際の注意点なども紹介

ふどサーチ編集部