賃貸物件契約から入居までの流れとかかる平均期間は?スムーズに進めるポイントを確認しよう

不動産会社のスタッフと入居者が握手する様子

賃貸物件は基本的に、不動産会社と契約を交わしたその日に住めるわけではありません。

賃貸契約から入居日までには時間がかかるため、それを加味した引越しのスケジュールを立てる必要があります。この日数を知らないまま引越し準備を行うと、場合によっては数日間家がない状態になるかもしれません。

今回は、賃貸物件の契約から入居までにかかる流れや期間について解説します。また、スムーズな入居をするためのポイントも具体的に紹介していきますので、お悩みの方はぜひチェックしてみてください。

【一覧】賃貸物件契約から入居までの流れとかかる平均期間

賃貸物件の契約から入居までの流れと期間を以下の表にまとめましたので、引越しの前に確認しておきましょう。

項目期間の目安
入居申し込みをする物件を決める(下調べ・内見など)1日〜1ヶ月
入居審査を行う3日〜1週間
重要事項説明を受ける1日
物件の引渡し・入居を開始する1日~1ヶ月

ここからは、上記の表にある項目について詳しく解説していきます。

賃貸物件契約から入居までの具体的な流れと期間

賃貸物件の契約から入居までには、1週間〜2ヶ月ほど必要です。特に部屋探しと入居開始の期間は人によってさまざまで、じっくり探せば探すほど入居までの時間が長くなります。

①事前準備(入居申し込みをする物件を決める)・・・1日~1ヶ月

まずは事前準備として、入居する物件を決めるため、賃貸物件の下調べや内見をする必要があります。

ポータルサイトなどで希望の条件を入力して探す方法もありますが、より早く部屋探しをしたい人は不動産屋さんで希望条件を伝え、部屋探しを行うのがおすすめです。

不動産会社で部屋探しをすると、1日で内見まで完了させることができるほか、即入居可能な物件も紹介してもらうことも可能です。

ただし、急に訪れると営業担当者が不在の可能性もあるため、事前に来店予約をしておきましょう。

②入居審査を行う・・・3日~1週間

希望の賃貸物件が決まれば、入居申し込みと併せて入居審査を行います。入居審査とは、入居者に家賃の支払い能力があるか、トラブルを起こす危険性がないかを判断するために行われる審査のことです。

入居審査は、大家さん・管理会社・家賃保証会社など多くの人や組織が絡むため、最低でも3日以上はかかります。審査が進むのは営業日のみのため、定休日を挟む場合はさらに多くの時間を要し、審査によっては1週間ほどかかる場合もあります。

また、連帯保証人がいない場合は家賃保証会社を利用することになるため、さらに審査時間がかかると考えておきましょう。不動産会社が大家さんを兼ねている賃貸物件を選ぶと、入居審査の期間が短くなりやすいです。

③重要事項説明を受ける・・・1日

重要事項説明とは、賃貸契約に際しての重要事項を不動産会社から入居者に説明することです。不動産取引には重要事項説明が必須で、法律でも実施が定められています。

入居審査が通ると、不動産会社に再度訪れて重要事項説明を受けます。1〜2時間ほどで完了するため、同時に契約手続きを行うのが一般的です。契約書の内容を確認し、捺印をしたら契約完了です。

同じタイミングで敷金や礼金、仲介手数料などの初期費用の支払いも行います。初期費用の支払いはクレジットカードが使えない可能性もあるので、事前に不動産会社へ確認するようにしましょう。

④物件の引渡し・入居を開始する・・・1日~1ヶ月

契約と支払いが完了したら、鍵をもらい入居を開始します。物件の引渡し日は賃貸物件によって異なるものの、前の入居者の退去やハウスクリーニングが完了した後になるのが一般的です。そのため、契約完了後から入居可能日までは1ヶ月ほどかかる場合もあるので注意しましょう。

また、即日入居を希望する場合は部屋探しのときから不動産会社にその旨を伝えておく必要があります。即日入居の場合、契約が完了した直後に鍵を受け取ることも可能です。物件の引渡しが終われば、ガスや電気の開栓手続きや家具・家電の搬入などを行います。

なお、入居前・入居後の引越しのスケジュールについては、以下の記事で詳しくまとめています。引越しの手順や必要なものを知りたい方は、今回の記事と併せて参考にしてみてください。

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【引越しのスケジュールまとめ】荷造りや手続きの手順をわかりやすく解説します

賃貸物件契約から入居まで時間がかかるケース

一般的に1週間〜2ヶ月ほどかかる賃貸物件契約ですが、場合によっては2ヶ月以上時間がかかることもあります。ここからは、契約から入居までの時間がかかるケースを紹介していきます。

必要書類に不備があるケース

必要な書類を提出しないと、入居審査を完了させることができません。

たとえば、記載漏れや印鑑の押し忘れなどがあれば、再度不動産会社に行って手続きをする必要があるため、不動産会社からの連絡はすぐに対応するよう心がけましょう。

仕事や家事などで急ぎの対応がむずかしい場合もありますが、不動産会社からの対応依頼に応じなければ、入居審査に落ちる可能性が高くなります。審査をできるだけ早く終わらせられるように、必要書類の提出前は入念な確認が重要です。

申し込み順が2番目のケース

賃貸物件は、先着順で契約が決まります。申し込んだ賃貸物件に先約がある場合は、その人の入居審査が終わるのを待つ必要があるため、通常の入居審査より大幅に時間がかかります。

また、万が一先約の入居審査が通った場合は、その賃貸物件を諦めなければいけません。後悔しないよう、気に入った賃貸物件を見つけたらすぐに入居申し込みをすることをおすすめします。

確認連絡を受けていないケース

入居審査中は、管理会社や保証会社から本人確認の電話が入ります。タイミングは会社によって異なりますが、その連絡に応じなければ入居審査に通ることはできません。

管理会社や保険会社からの連絡を無視し続けると、音信不通とみなされ入居審査がキャンセル扱いになるおそれがあります。仕事中などに電話が入る場合もあるため、着信があれば休憩時間などを利用して折り返しの連絡を入れましょう。

入居審査に時間がかかっているケース

以下のような場合、入居審査に時間がかかることも珍しくありません。

・入居者が絞られている賃貸物件
・家賃が高い賃貸物件
・大家さんが厳しい賃貸物件
・家賃に対して収入に不安が見受けられる人
・収入が安定していない人

通常の入居審査には3日~1週間かかるため、1週間以上経っても審査結果の連絡がない場合は上記の可能性が考えられます。自身の収入の問題や入居先の賃貸物件の事情など、考えられる理由は多岐にわたります。

また、たとえ審査に落ちたとしても不動産会社は連絡を入れるため、審査結果に関する連絡がなければ自ら不動産会社に連絡しましょう。

賃貸物件を法人名義で申し込んでいるケース

社宅や事務所など賃貸物件を法人名義で申し込んでいる場合、会社の大きさや業績など審査する項目が増えるため、個人の賃貸契約よりも時間がかかってしまいます。さらに、個人の賃貸物件契約よりも必要な書類が多く、不備の可能性が高まるかもしれません。

前述のとおり、書類不備になるとその都度対応しなければならず、手間と時間が余計にかかります。急ぎで入居したい場合ほど、慎重に書類の準備と確認をしましょう。

賃貸物件契約から入居までをスムーズに進めるポイント

賃貸物件の契約から入居までの時間をできるだけ短くしたい人は、下記3つのポイントを押さえることが重要です。

①繁忙期を避ける
②事前に必要な書類を用意しておく
③希望条件の優先順位を決めておく

それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。

①繁忙時期を避ける

不動産会社の繁忙期は、入学や入社、転勤が多い2月〜4月です。また、9・10月も人事異動の影響で転勤する方が増えるため、第二の繁忙期といわれています。
それらの時期は不動産会社が忙しく、賃貸物件の内見や契約などの待ち時間が長くなる可能性が高いです。

審査の時間も閑散期より繁忙期の方がかかってしまうため、スムーズな入居がしにくくなります。契約から入居までの日数を短くしたい人は、5月後半〜8月、11・12月がおすすめです。

なお、引越しについてはこちらの記事でも詳しく解説していますので、併せてチェックしてみてください。

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②事前に必要な書類を用意しておく

入居申し込みと入居審査に必要な書類を準備しておくことも、スムーズな入居を叶えるポイントになります。入居申し込み・入居審査には、以下の書類が必要です。

・入居申込書
・入居者の住民票
・入居者の身分証明書
・入居者の収入証明書
・入居者の印鑑証明書
・入居者の印鑑
・連帯保証人の身分証明書
・連帯保証人の収入証明書

書類はすぐに用意できるものもあれば、時間がかかるものも少なくありません。事前に用意しておくと契約がスムーズに進みますが、必要な書類は契約先によって異なる場合もあるため、あらかじめ確認しておきましょう。

とくに連帯保証人に関する書類は自分だけでは準備ができないため、必要なものを伝え、早めに準備の依頼をすることが重要です。

以下の記事では、賃貸物件の契約に必要なものについて詳しく解説しています。スピーディーな契約を行いたい方は、この記事と併せて参考にしてみてください。

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賃貸物件の契約で必要になるものリスト!会社員、学生、フリーランスなど状況別に解説

③希望条件の優先順位を決めておく

不動産会社の仕事の中で時間がかかるのは、賃貸物件の下調べと物件の引渡しです。このうち賃貸物件の下調べは、事前に希望条件の優先順位を決めておくことで短くできます。

賃貸物件に対する希望条件が決まっていなければ、不動産会社も好みの賃貸物件を見つけることが困難です。希望条件は譲れない条件のほか、あればうれしい条件、とくにこだわらない条件など、希望度合いを含めて伝えることで、より好みの賃貸物件を見つけてもらいやすくなります。
スムーズにお部屋を決めるためにも、物件の希望条件は早めに決めておきましょう。

賃貸物件の入居はポイントを押さえてスムーズに行おう

賃貸物件の契約から入居までには、基本的に1週間〜2ヶ月ほどの時間がかかります。しかし、場合によっては契約から入居まで2ヶ月以上かかることもあり、思い通りの引越しが叶わないケースも考えられます。

繁忙期を避け、事前に必要書類を用意し、希望条件の優先順位を決めておくことで、賃貸契約から入居までの時間を短縮することが可能です。スムーズに入居したい人は今回ご紹介したポイントを把握し、トラブルのない引越しを叶えましょう。

ふどサーチ編集部