15平米で快適に暮らすコツとは?広さや間取り、おすすめの人などを紹介

広さ15平米の賃貸物件の内装の様子

部屋探しをする際、家賃や設備はもちろんですが、広さはどれくらいかも気になるポイントだと思います。しかし、物件情報では平米で記載されていることも多く、部屋の広さがイメージしにくい方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は15平米の部屋を例に、広さや間取り、おすすめの人について詳しく解説します。15平米の部屋で快適に暮らすコツも紹介していきますので、新しい住まいを探している方は参考にしてみてください。

15平米は「およそ9畳」の広さ

15平米の部屋は、およそ9畳の広さとされています。「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」では1畳=1.62平米と決められているため、「15÷1.62=約9.3畳」となるのです。また、15平米は縦3メートル、横5メートルの広さと聞けば、さらにイメージしやすくなるかもれません。

※参考:不動産公正取引協議会連合会 「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」

なお、物件情報などに「専有面積が15平米(約9畳)」と記載されている場合は、想像よりも部屋が狭く感じる可能性があります。専有面積とは、マンションやアパートなどの集合住宅の中で、入居者が専用で使える部分のことをさしており、居室だけでなくキッチンやお風呂、トイレなども含まれています。そのため、生活する居室スペースは9畳よりも狭くなるのです。

自由に使えるスペースは「およそ5.5畳」の広さ

専有面積が15平米の場合、実際に入居者が自由に使えるスペースは約5.5畳です。
国土交通省の「住生活基本計画における居住面積水準」では、単身者が健康で文化的な生活をするのに必要な面積を25平米としています。

15平米はその水準よりも低く、人によっては狭さや圧迫感を覚える広さです。さらに、家具家電や荷物も配置することを考えると、比較的コンパクトな物件であることがわかります。

※参考:国土交通省 「住生活基本計画における居住面積水準」

注意:1畳当たりの広さは地域によって異なる

平米数は1畳=1.62平米と解説しましたが、実は「1畳」の広さは地域によって異なります。
これは、地域によって畳のサイズが異なるからです。種類ごとに、畳のサイズと使われる地域を見ていきましょう。

【畳の種類とサイズ】

種類サイズ使われる地域
江戸間縦1.76m×横0.88m関東地方・静岡以北
京間縦1.91m× 横0.95m関西・中国・四国・九州地方
中京間縦1.82m× 横0.91m中京・一部の東北・北陸地方
団地間(五六間)縦1.7m× 横0.85m全国の集合住宅

もっともサイズが大きい畳は、西日本で使われる「京間」で、京間>中京間>江戸間>団地間の順となっています。畳の種類やサイズが違う理由は、地域によって家の建て方に違いがあったからで、関西は畳の寸法、関東は柱真間の距離を基準として建てられました。

同じ9畳でも、畳の大きさによって広さが違う場合があるため、異なる地域に引越す際には注意してください。

15平米に多い賃貸物件の間取り

広さが15平米の賃貸物件の間取りは、ワンルームか1Kのどちらかですが、ワンルームの方が多いです。東京都内の新宿区・大田区・世田谷で広さ15平米を条件にした、ワンルームと1Kの物件数をそれぞれチェックしてみましょう。

【15平米の1Rと1Kの物件数】

ワンルーム1K
新宿区18件4件
大田区12件3件
世田谷区55件14件

参考:CHINTAIネット(2022年6月時点)

3つの区で比較しても、広さ15平米の賃貸物件だと、1Kよりもワンルームの物件数の方が多いことがわかります。ワンルームの物件は居室と玄関の間にドアがないことも多く、玄関から居室が見えてしまう場合があります。しかしワンルームの物件であれば、1Kよりも家賃を抑えられる点がメリットです。

一方で、1Kはキッチンと居室の間にドアが設置されている間取りです。スペースが区切られているため、料理のにおいが居室に入りにくい点はメリットですが、ドアがあることで部屋が狭く感じることもあります。さらに、ワンルームよりも家賃が高めな傾向です。

また、15平米の部屋はユニットバスが多く、その場合は洋室で居室7畳、トイレとお風呂が別々の場合は居室6畳の間取りが多いです。

15平米の賃貸物件がおすすめの人

コンパクトな15平米の賃貸物件は、以下のような人におすすめです。

①家賃をとにかく抑えたい人
②荷物が少ない人(ミニマリスト)
③外で過ごすことが多い人

上記3つの特徴について、1つずつ見ていきましょう。

家賃をとにかく抑えたい人

15平米の賃貸物件は、家賃を抑えたい人におすすめです。新宿区を例に、ワンルームで15平米と25平米の賃貸物件を比べると、家賃相場に約1.70万円の差があります。

【新宿区の1Rの家賃相場】

15平米のワンルーム25平米のワンルーム
新宿区6.20万円7.90万円

※参考:CHINTAIネット(2022年6月時点)

お部屋探しの際、部屋の広さよりも家賃重視の人は、15平米の賃貸物件も選択肢に入れてみるとよいでしょう。

荷物が少ない人(ミニマリスト)

元々荷物が少ない人や、ミニマリストで最小限の家具家電しか必要ない人も、15平米の賃貸物件に向いているといえます。先述でも触れましたが、広さが15平米の物件だと自由に使えるスペースは約5.5畳と決して広くはなく、収納スペースもほとんどないことが多いです。その場合、書籍や洋服、趣味のものが多い人は部屋が荷物で埋まってしまう可能性が高いです。

しかし、なるべく荷物を持たない暮らしをしている方であれば、15平米の部屋でもストレスのない暮らしができるでしょう。

外で過ごすことが多い人

在宅勤務の方や小さな子どもがいるご家庭など、部屋で過ごす時間が多い人にとって、15平米は窮屈に感じられる広さです。しかし、ほとんど家にいなかったり外食することが多かったりする場合、居室はもちろんキッチンの広さも気にならない可能性があります。

日頃から外出や出張が多く、家ではほとんど寝るだけという方や、ホテル暮らしのような生活スタイルを送っている方であれば、15平米でも十分に過ごせるといえます。

15平米の賃貸物件をより快適に暮らすコツ

15平米の賃貸物件に住むと決めた場合、いくつかのコツを押さえておくことで、快適な暮らしが叶います。

①本当に必要な家具家電・雑貨のみ揃える
②部屋を同色でまとめてコーディネートする
③収納ができる家具や布団を利用する
④荷物の保管サービスを活用する
⑤掃除をこまめに行う

すべてのコツを取りいれることはむずかしいかもしれないので、自分に合っていると思った方法を、ぜひ日々の生活の中で実践してみてください。

本当に必要な家具家電・雑貨のみ揃える

15平米の部屋は、家具家電や雑貨が多いとスペースがなくなり、圧迫感が出てしまいます。
そのため、本当に必要なものだけを厳選して揃え、新たに何かを購入する際は使い道や置き場所などを事前に考えてから購入するように心がけましょう。

部屋を同色でまとめてコーディネートする

部屋のインテリアの色が統一されていないと、雑多でごちゃごちゃとした部屋という印象になりやすいです。コンパクトな15平米の部屋であれば、ごちゃごちゃした印象が圧迫感に繋がることもあります。
そのため、家具やカーテン、寝具の色などは同色系で揃えるなどの工夫を行い、部屋に統一感を持たせることがおすすめです。

収納ができる家具や布団を利用する

15平米の賃貸物件の場合、十分な収納スペースが確保されていないことが多いですが、収納ケースや棚を置くのもスペースを取ってしまうのでためらわれます。このようなとき、ベッドの下に収納スペースがあるタイプのベッドを選ぶと、新たな家具を置くことなく収納スペースも確保できます。

また、スペースを確保したい場合は、ベッドではなく布団の利用がおすすめです。就寝時以外は畳むことでスペースをつくることができ、狭い部屋でも圧迫感を与えません。

なお、コンパクトなお部屋を広く見せる収納術については、以下の記事でも紹介していますので参考にしてください。

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ワンルームでも快適収納!便利で部屋を広く見せる収納術を紹介

荷物の保管サービスを活用する

季節用品やどうしても増えてしまった荷物は、保管サービスを活用するのもひとつの方法です。
保管サービスには、洋服をまとめて保管してもらえたり、大きな荷物をトランクルームに置いたりとさまざまなサービスがあります。荷物を置くスペースがなくなってしまったけれど手放すこともできないといった場合は、荷物の保管サービスを利用してみましょう。

掃除をこまめに行う

ごみが散らかっていたり、洋服や雑貨を出したままにしていたりすると、部屋が狭く感じます。そのほか、物が散らかった部屋はリラックスもできないため、快適に暮らすためにも部屋の掃除はこまめに行いましょう。

15平米の部屋でも工夫次第で快適に暮らせる

15平米はコンパクトな部屋で、一人暮らし向けの間取りとなります。部屋探しで譲れない条件は人それぞれですが、ミニマリストで荷物が少ない人や、部屋にいる時間が少ない人、家賃の安さを優先したい人は、15平米の部屋も検討してみることがおすすめです。部屋の狭さもそれほど気にならず、よりシンプルな暮らしを楽しむことができるでしょう。

なお、狭い部屋でも広く見せるコツについては、こちらで詳しく説明しています。15平米の賃貸物件を検討する際は、ぜひ参考にしてみてください。

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ふどサーチ編集部