地方の家賃は安い?東京都との比較や安い地域など気になる情報をお届け!

日本全国を引っ越しトラックが巡っている様子の模型

「東京で一人暮らしをしたいけど家賃が高くて不安…」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。しかし、近年リモートワークなどの柔軟な働き方が推進されており、首都圏で暮らす必要性が薄れ、地方への移住を検討する人も増えつつあります。

そこで今回は、家賃相場が安い地方の街をランキング形式で紹介します。地方移住が本当におすすめかどうかについても解説しているので、地方移住を検討している人はぜひ参考にしてください。

地方の家賃相場は安いって本当?

多くの人が抱いているイメージのとおり、地方の家賃相場は東京都よりも安いです。どの都道府県の家賃相場が安く、東京とどれだけの差があるのか、次のランキングで見ていきましょう。

【東京都と比較】地方の家賃相場ランキング

東京都の賃貸物件の家賃相場は7.21万円です。以下に、各都道府県の家賃相場と東京都との差をまとめているのでチェックしてみてください。

家賃相場東京都の差
青森県3.80万円3.41万円
鳥取県3.90万円3.31万円
秋田県4.12万円3.09万円
石川県4.30万円2.91万円
大分県4.46万円2.75万円
岐阜県4.50万円2.71万円
徳島県4.64万円2.57万円
和歌山県4.66万円2.55万円
香川県4.67万円2.54万円
佐賀県4.67万円2.54万円
三重県4.68万円2.53万円
北海道4.68万円2.53万円
群馬県4.69万円2.52万円
宮崎県4.74万円2.47万円
岡山県4.75万円2.46万円
奈良県4.78万円2.43万円
宮城県4.79万円2.42万円
富山県4.80万円2.41万円
茨城県4.83万円2.38万円
栃木県4.84万円2.37万円
福島県4.85万円2.36万円
福岡県4.90万円2.31万円
鹿児島県4.91万円2.3万円
新潟県4.92万円2.29万円
愛媛県4.95万円2.26万円
山形県5.03万円2.18万円
山梨県5.07万円2.14万円
長野県5.08万円2.13万円
高知県5.13万円2.08万円
山口県5.14万円2.07万円
熊本県5.16万円2.05万円
埼玉県5.18万円2.03万円
長崎県5.19万円2.02万円
静岡県5.21万円2万円
滋賀県5.23万円1.98万円
沖縄県5.36万円1.85万円
愛知県5.36万円1.85万円
広島県5.38万円1.83万円
岩手県5.43万円1.78万円
千葉県5.44万円1.77万円
島根県5.50万円1.71万円
兵庫県5.50万円1.71万円
京都府5.53万円1.68万円
大阪府5.54万円1.67万円
福井県5.79万円1.42万円
神奈川県6.14万円1.07万円

『※CHINTAIネット 2022年2月9日参照』

一番家賃相場が低い都道府県は青森県で、東京都とは3.41万円も差があります。関東・甲信越に注目すると、家賃相場が5万円以下のエリアは、茨城県・栃木県・群馬県の3県だけだということがわかりました。

全国で家賃相場が安い地方のランキング

ここからは、全国的に家賃相場が安い5つの県を解説していきます。家賃相場が安い都道府県ランキング上位5県は以下のとおりです。

1位青森県3.80万円
2位鳥取県3.90万円
3位秋田県4.12万円
4位石川県4.30万円
5位大分県4.46万円

それぞれの県の特徴を見ていきましょう。

全国区で安い地方1位:青森県

青森県の間取り別に見た家賃相場表は、以下のとおりです。

ワンルーム3.10万円
1K3.72万円
1DK4.20万円
1LDK-万円
2K/DK4.50万円
2LDK6.40万円

『※CHINTAIネット 2022年2月9日参照』

青森県内で借りられる賃貸物件は、青森市や八戸市、弘前市などに集中しています。ワンルーム・1Kであれば3万円台で借りられるため、固定費を抑えて暮らすことが可能です。

青森市と八戸市には、JRと、青森県と岩手県を繋ぐ青い森鉄道が走っています。東北・北海道新幹線も走行しているため、東京へも新幹線でアクセス可能です。ねぶた祭りが有名で、シーズンである8月上旬には各地からの観光客で賑わいます。

全国区で安い地方2位:鳥取県

間取り別に見た鳥取県の家賃相場表は、以下のとおりです。

ワンルーム4.30万円
1K3.20万円
1DK-万円
1LDK5.92万円
2K/DK4.70万円
2LDK5.40万円

『※CHINTAIネット 2022年2月9日参照』

鳥取県は、ワンルーム・1Kであれば3~4万円台で借りられます。カップルなど複数人で暮らす場合にも、2LDKを5万円台から選ぶことが可能です。

鳥取市にはJRが通っており、山陰本線を使うと京都から山口県下関までアクセス可能です。鳥取市内には国内線専用の空港もあるため、東京に飛行機で行くことができます。鳥取市には鳥取県を代表する鳥取砂丘があり、四季折々の美しさが味わえます。

全国区で安い地方3位:秋田県

秋田県の間取り別に見た家賃相場表は、以下のとおりです。

ワンルーム3.20万円
1K3.00万円
1DK-万円
1LDK5.47万円
2K/DK4.15万円
2LDK6.50万円

『※CHINTAIネット 2022年2月9日参照』

秋田県内で借りられる賃貸物件は、秋田市・横手市・大仙市に集中しています。一人暮らし向けのワンルーム・1Kなら3万円台から物件を選ぶことができます。

秋田市と横手市にはJRが通っています。秋田市には秋田新幹線が停まる駅があるため、東京までは新幹線で行き来することが可能です。また、秋田県は重要無形民俗文化財が日本一多い県でもあり、ナマハゲや竿灯など、秋田独自の文化や風習を身近に感じることができます。

全国で家賃相場が高い地域のランキング

次に、東京都を除いた全国的に家賃相場が高い5つの都道府県を解説していきます。家賃相場が高い都道府県ランキング上位5府県は以下のとおりです。

1位神奈川県6.14万円
2位福井県5.79万円
3位大阪府5.54万円
4位京都府5.53万円
5位兵庫県5.50万円

『※CHINTAIネット 2022年2月9日参照』

それぞれのエリアの特徴を見ていきましょう。

全国区で高い地方1位:神奈川県

神奈川県の間取り別に見た家賃相場表は、以下のとおりです。

ワンルーム4.94万円
1K5.77万円
1DK6.59万円
1LDK8.84万円
2K/DK6.35万円
2LDK9.58万円

『※CHINTAIネット 2022年2月9日参照』

東京の南に位置する神奈川県が、東京に次いで家賃相場が高い地域です。LDKがある住宅は比較的築年数が浅い物件が多いこともあって、1LDKや2LDKの間取りの家賃相場は特に高めに設定されています。

神奈川県には、JRや京急・江ノ電・小田急などが通っており、東京に負けないほど交通アクセスが優れています。場所によっては1時間以内で東京に通えるため、神奈川県から東京に通勤・通学している人も多いです。赤レンガ倉庫や江ノ島、芦ノ湖など、エリアによってさまざまな有名スポットを楽しめます。

全国区で高い地方2位:福井県

間取り別に見た福井県の家賃相場表は、以下のとおりです。

ワンルーム4.72万円
1K4.13万円
1DK3.70万円
1LDK6.26万円
2K/DK4.85万円
2LDK6.68万円

『※CHINTAIネット 2022年2月9日参照』

都市としてのイメージが薄い福井県が、東京を抜いて2番目に家賃相場が高いことがわかりました。間取り別の家賃を見ると高額には見えませんが、間取りを指定せずにデータを見ると、鯖江市の家賃相場が7.1万円と高く、他に特段家賃が低いエリアがないため平均家賃が上昇したと考えられます。

福井県内には新幹線が通っておらず、空港はあるものの定期便がありません。そのため、東京へのアクセスはJRを乗り継ぐ必要があります。また、恐竜博物館や東尋坊などが観光地として有名です。

全国区で高い地方3位:大阪府

大阪府の間取り別に見た家賃相場表は、以下のとおりです。

ワンルーム3.92万円
1K4.71万円
1DK5.44万円
1LDK7.36万円
2K/DK5.48万円
2LDK7.68万円

『※CHINTAIネット 2022年2月9日参照』

日本の第二の都市ともいわれる大阪府が、東京を抜いて3番目に家賃相場が高いエリアです。神奈川県と同じく、築年数が新しいリビング付きの賃貸物件の家賃相場が高いという特徴があります。

大阪府は、新幹線や国内線・国際線など交通アクセスが東京都と同じくらい充実しています。かつては「天下の台所」とも呼ばれていた大阪に移住すれば、安くておいしい食べ物に囲まれながら暮らすことが可能です。

家賃相場の安さだけで地方移住を決めるのは危険!

上記のとおり、地方は東京よりも平均家賃相場が安いことがわかりました。しかし、家賃の安さだけで安易に地方移住を決めるのは危険です。ここからは、地方へ移住する際の注意点を3つ解説していきます。

注意点①:都心の暮らしとのギャップがあるかも

百貨店や飲食店などどこへ行っても生活に便利な施設が立ち並んでいる東京とは違い、地方にはそのようなお店が揃っていないことも珍しくありません。エリアによっては、商店街にあるお店が閉まっていたり、最寄りのコンビニまで車で通う必要があったりするかもしれません。

また施設の数だけでなく、交通の利便性も東京と地方で大きな違いがあります。電車の本数も限られており、悪い意味でのギャップに驚いてしまうかもしれません。東京での生活に慣れている人は、地方でも栄えた街に住むことをおすすめします。

注意点②:地域によって平均年収が異なる

家賃や生活費などの支出が多い東京ですが、その分平均年収も高い傾向にあります。転職サイトが出している都道府県別の年収ランキングを参考にすると、東京都の平均年収は男性490万円、女性383万円です。

一方、家賃相場が一番安い青森県の平均年収を見ると、男性384万円、女性321万円と男性で106万円、女性で62万円も低くなります。106万円の年収差を月に換算すると約8.8万円となり、東京都の家賃差である3.41万円よりも大きくなってしまいます。

このように、地方移住をする場合は平均年収も参考にするのがおすすめです。

注意点③:地方だから必ず安いというわけではない

地方で暮らしたからといって、必ずしも家賃が安いとは限りません。たとえば福井県鯖江市の家賃相場は7.10万円です。東京を見ると、家賃相場が7.00万円の足立区や6.90万円の葛飾区や江戸川区など、23区内でも家賃相場が安いエリアはあります。

また家賃相場が安い都道府県であっても、その中で生活するエリアによって家賃は異なります。東京都内でも23区外になると5万円台で暮らせるエリアもあるため、地方移住にとらわれず、生活がしやすく家賃が安いコスパの高い街を選びましょう。東京都内の家賃相場については「東京都の家賃は高い?他県との比較や安いエリアなど気になる情報をお届け!」の記事で詳しく説明しているので、興味がある方は一度チェックしてみてください。

地方の家賃相場は比較的安いが、移住は慎重に検討しよう!

地方の家賃相場は東京よりも安く、1〜3.5万円ほど家賃に差があることがわかりました。東京の家賃が高いと感じている人は、固定費を抑えられる地方移住も選択肢のひとつです。

しかし、地方移住すればその分年収が低くなり、生活費に充てられるお金が少なくなる可能性も否定できません。エリアによっては東京都内よりも家賃が高くなったり、都会での暮らしに慣れた方にとっては生活しにくかったりすることもあるため、移住先はさまざまな情報を集めて慎重に決めるようにしてください。

ふどサーチ編集部