【必見】狭い部屋を広く見せるポイント!配置や家具などカテゴリー別に紹介

インテリアが工夫された小さめの部屋

賃貸物件では部屋が狭い場合も多く、圧迫感のある部屋にストレスを感じている人も多いのではないでしょうか。部屋の広さは変えられませんが、工夫次第で部屋を広く見せることはできます。

今回は、部屋を広く見せるポイントを、「部屋全体」「配置」「家具」「色」の4つに分けて解説していきます。狭くても、開放感のある部屋づくりが叶うポイントもご紹介しますので、ストレスのない部屋づくりの参考にしてみてください。

【部屋全体】部屋を広く見せるポイント

まずは、部屋全体の視点から部屋を広く見せる3つのポイントをお伝えします。

1.視線の抜け
2.フォーカルポイント
3.照明

上記のポイントについて、ひとつずつ見ていきましょう

部屋を広く見せるポイント①:視線の抜け

最初のポイントは「視線の抜け」です。
視線の抜けとは、視線を遮るものがない状態のことを指す言葉で、部屋に入ったときに、部屋の奥まで見渡せるような状態を指します。視線の抜けがあると、部屋全体に開放感が生まれ、部屋を広く見せられます。

視線の抜けを作るためには、背の低い家具を選び、窓を塞がないようにするのがポイントです。腰の高さより低い家具は圧迫感を与えず、部屋を広く見せる効果があります。

部屋を広く見せるポイント②:フォーカルポイント

2つ目のポイントは、フォーカルポイントを作ることです。
フォーカルポイントとは、視線がもっとも集まる部分のことを言います。部屋に入ったときに最初に目に入る場所で、ここに何が置いてあるかで部屋の印象が決まるのです。

人は部屋に入ったとき、無意識に入口から遠くの場所を見ます。フォーカルポイントを部屋の奥の方に作り、さらに花や絵画を置けば、自然と視線がそれらに向かいます。その結果奥行きが感じられ、部屋を広く見せることができるのです。

部屋を広く見せるポイント③:照明

3つ目のポイントは、照明を活かすことです。
スタンドライトやスポットライトを活用して、部屋の入口の対角にある隅を照らすことで、視線が奥に向かうため奥行きを感じるようになります。加えて、陰影により部屋に立体感を生み出す効果もあります。

【配置】部屋を広く見せるポイント

ここからは、家具の配置を工夫して、部屋を広く見せるポイントを4つお伝えします。

1.遠近法を利用する
2.床や壁を見せる
3.鏡を活用する
4.ウォールシェルフを活用する

それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

部屋を広く見せるポイント①:遠近法を利用する

1つ目のポイントは、家具の配置に遠近法を用いることです。
家具を配置する際には、部屋の入り口から見て手前に背の高い家具を置き、奥に向かうにつれ背の低い家具を配置します。

ワンルームや1Kの場合、背の高い本棚やシェルフは入口の壁際に配置し、奥にベッドを置くようなレイアウトがおすすめです。遠近法を利用して、入口から部屋の奥まで縦に長く視線が抜けるような空間を作るようにしましょう。

部屋を広く見せるポイント②:床や壁を見せる

2つ目のポイントは、床や壁が見える範囲を多くすることです。
床や壁が見える面積が増えれば増えるほど部屋が広く見えます。そのためには、床面積に対して3分の2以上が見えるのが理想です。

大きなラグで床全体を覆ったり、収納ボックスやタンスなど置くタイプの収納が多かったりすると、床が見える部分が少なくなります。タンスやソファなどの家具を配置する際には、壁際に寄せるだけでも効果的です。

また、ベッドやテーブル、ソファなどは、脚付きのものを選んで配置しましょう。脚があることで家具が床の間にスペースができ、見える部分が増えるため、家具の圧迫感を少なくできます。床から天井まであるような大きな本棚などについても、部屋を広く見せることを優先する場合にはおすすめできません。

部屋を広く見せるポイント③:鏡を活用する

3つ目のポイントは鏡を活用することです。
鏡は身だしなみを整えるためだけでなく、部屋を広く見せるためにも効果的なインテリアです。

鏡に照明や天井、反対側の景色を映し出すように配置することで開放感が生まれ、光を反射し部屋を明るくする効果も期待できます。これはカフェなどの店舗の内装でも取り入れられている手法で、奥行きを演出し、広い空間があるように感じさせる視覚効果をねらっています。

ただし、自分が寝ている姿が鏡に映るような配置は避けましょう。これは風水で「鏡光殺(きょうこうさつ)」と呼ばれており、寝姿が鏡に映ると悪い運気を呼び込むと言われています。レイアウト上、配置の変更が難しい場合には、鏡にカバーをつけて寝るようにしましょう。

部屋を広く見せるポイント④:ウォールシェルフを活用する

4つ目のポイントは、壁面収納ができるウォールシェルフの活用です。
ウォールシェルフは狭い空間の収納家具として人気のアイテムのひとつで、小物や観葉植物、本などを収納する際に床に物を置かなくて済むため、床が見える面積が増えて部屋が広く見えます。壁になじむカラーのウォールシェルフであれば圧迫感も少なく、広さを演出することができます。

ただし、賃貸住宅の場合はウォールシェルフの使用に注意してください。壁にくぎ穴やネジ穴を空けた場合、退去の際に修繕費を求められる可能性があるからです。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によれば、くぎ・ネジ穴は画鋲よりも深くて範囲が広く、通常使用の範囲を超えると判断され、入居者が費用を負担しなければならない場合があります。

なお、ウォールシェルフによっては、ピン程度の穴で設置可能なものもあります。トラブルを避けるためにも、設置する前に賃貸借契約書を確認し、不安な場合は管理会社や大家さんにも確認してみましょう。

【家具】部屋を広く見せるポイント

部屋を広く見せるには、家具選びにもコツがあります。

1.インテリアデザインを統一する
2.機能性に優れた家具を選ぶ
3.ロータイプやコンパクトな家具を選ぶ

上記の3つのポイントについて、ひとつずつ見ていきましょう。

部屋を広く見せるポイント①:インテリアデザインを統一する

最初のポイントは、統一されたインテリアデザインです。
家具や小物などに統一感を持たせた部屋は、すっきりとした印象で広く見えます。色味や素材、テイストがバラバラだとごちゃごちゃした印象を与え、圧迫感のある部屋になってしまうからです。

インテリアコーディネートには、ナチュラル・韓国系・北欧系・アジアンなど、さまざまなテイストがあります。自分の好みや理想に合ったテイストのデザインで統一感を出しましょう。

部屋を広く見せるポイント②:機能性に優れた家具を選ぶ

2つ目のポイントは、機能性を備えた家具選びです。
一人暮らしの部屋は収納スペースが少ないことが多く、チェストやカラーボックスといった収納家具が必要な場合があります。しかし、家具が多ければ多いほど部屋は狭くなり、圧迫感のある部屋になるため、収納が必要な際には1台で2つの役目を果たせるような家具を選ぶのがポイントです。

たとえば、ベッドの下に収納スペースがあれば、タンスや収納ボックスで部屋を占領せずに済みます。また、先述したウォールシェルフのような「見せる収納」もおすすめです。

ワンルームの場合、キッチンとリビングの間にオープンシェルフを設置すると、キッチンで使う道具と本などの小物の同時収納が叶います。キッチン用シェルフと棚を別々に置く必要がない他、背面の板もないため部屋を広く見せるのに効果的です。部屋の仕切りとしても使えるため、一人暮らしの部屋でも生活空間を分けられます。

なお、ワンルームなどの狭い部屋でもできる収納術やおすすめの収納グッズは「ワンルームでも快適収納!便利で部屋を広く見せる収納術を紹介」でも紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。

部屋を広く見せるポイント③:ロータイプやコンパクトな家具を選ぶ

3つ目のポイントは、腰より低いロータイプで、コンパクトな家具を選ぶことです。
高さのある家具は、収納力がある一方、圧迫感が出るため狭い部屋にはなるべく置かないようにしましょう。

ロータイプの家具は、目線に入らない低さで線が細いデザインのものが。テーブルや椅子の脚が細いものや、コンパクトで華奢なデザインの方が、部屋をより広く見せる効果があります。テレビボードやソファなども、どっしりとしたタイプではなく、奥行きが浅く部屋に合ったサイズのものを選びましょう。

また、家具の高さを統一するのもポイントです。家具の高さにバラつきがあると、部屋に統一感がなく雑然とした印象を受けます。家具同士の高さを合わせたり、配置で工夫したりして、部屋を広く見せる工夫をしましょう。

【色】部屋を広く見せるポイント

部屋を広く見せるには、配色も重要なポイントです。

1.グラデーションを意識する
2.後退色でメリハリをつける

ここからは、上記2つのポイントについて詳しく解説していきます。

部屋を広く見せるポイント①:グラデーションを意識する

最初のポイントは、グラデーションを意識することです。
床→壁→天井の順に明るい色にしていくと、部屋を広く見せる効果があります。たとえば、「白を基調とした部屋にしたいけど床の色が暗い」という場合、家具やカーテンの色を床と壁の中間色にしてコーディネートすることで、狭くても圧迫感のない部屋に仕上がります。

カフェやレストランでは、落ち着きを演出するために天井から床に向かって暗くしているケースも少なくありません。しかし、一人暮らしのような狭い部屋では圧迫感が出るため、床から天井に向けて明るいグラデーションとなるように意識してレイアウトしましょう。

なお、部屋に使う色は3色以内に抑えるのがおすすめです。インテリアの配色には「ベースカラー」「アソートカラー」「アクセントカラー」の3つがあります。

・ベースカラー(土台となる色):床や壁、天井
・アソートカラー(インテリアのメインとなる色):テーブルやソファ
・アクセントカラー(全体を引き締め、変化を加える色):小物やクッション

上記の3つを【ベース:アソート:アクセント=7:2.5:0.5】の割合で配色すると統一感が生まれ、部屋をより広く見せられます。床・壁・天井それぞれの色をチェックして、上記の割合を意識しながら家具や小物の色を選びましょう。

部屋を広く見せるポイント②:後退色でメリハリをつける

2つ目は、後退色を意識して家具や壁の色を決めることです。色には心理効果があり、色によって人に与える印象を左右します。

その中のひとつが、後退色と進出色です。同じ距離にあるものでも、色の効果によって遠くに見えるものを後退色、近くに見えるものを進出色といいます。前者は青色などの寒色系をはじめ、濃い茶色や緑色など明度の低い色、後者は赤色やオレンジ、黄色など暖色系の色が分類されます。

ソファやカーテン、ラグといった部屋の大部分を占めるものに赤や黄色などの進出色を使うと、余計な圧迫感が生まれます。圧迫感を抑えつつ、部屋を広く見せるには後退色を効果的に取り入れなければなりません。

しかし、部屋を広く見せようと、部屋全体に後退色を使うのは避けましょう。後退色は寒色系をはじめとする明度が低い色のため、部屋全体に使用すると冷たく暗い印象になってしまうからです。

後退色は、ソファやラグなどの面積が大きいもの、あるいは視線が集中するフォーカルポイントに使うのがポイントです。メリハリをつけ、あまり偏りすぎないような配色を意識してみてください。

ちょっとしたひと工夫で部屋を広く見せよう!

狭い部屋を広く見せるためには、「部屋全体」「配置」「家具」「色」の4つの観点でそれぞれコツがあります。ロータイプの家具を効果的に配置し、家具の色やテイストに統一性を持たせるなど、少しの工夫で部屋は広く見せられます。

「狭いから理想の部屋にならない」と諦めず、今回ご紹介したポイントを押さえながら、開放感のある部屋づくりを実践してみてください。

ふどサーチ編集部