日々の交通手段として電車やバスのほか、自転車を使う方も多いでしょう。
しかし、賃貸物件に自転車置き場がない場合、自転車をどこに置けばいいか困ってしまいますよね。自転車の保管方法によっては、住民同士のトラブルに発展することもあります。
そこで今回は、アパートに自転車置き場がない場合の対処法について解説していきますので、自転車の扱いにお困りの方はぜひチェックしてみてください。
アパートに自転車置き場がない場合の対処方法
ちょっとした買い物や通勤・通学に便利な自転車ですが、アパートに自転車置き場がなく、自転車の利用を諦めている方も少なくありません。自転車を日常的に使う予定がある人は、入居前に不動産会社やポータルサイトで駐輪場の有無を確認しておきましょう。
自転車を使いたいけれど、現在住んでいるアパートや気に入ったアパートに自転車置き場がない場合は、以下の3つの対処法を試してみてください。
1.自分の部屋に置いておく
2.近くの駐輪場に停めておく
3.シェアバイクを活用する
それぞれの対処法について、詳しく見ていきましょう。
①自分の部屋に置いておく
比較的手軽なのは、自室に自転車を保管するという方法です。
自分の部屋なので管理がしやすく、防犯上の理由から自室での保管は安全ともいえます。また、雨風にさらされないため、自転車が劣化しにくい点もメリットです。
ただし、賃貸物件によっては、自室への自転車の持ち込みが禁止されている場合もあるため、管理会社や大家さんに確認をしましょう。
②近くの駐輪場に停めておく
2つ目は、近くの駐輪場を探して停める方法です。
ただし、勝手に他のアパートの駐輪場や敷地内に停めることは違反行為となり、事前に許可を取る必要があります。不動産会社に相談し、周辺のアパートに交渉してもらったり、近所の駐輪場を教えてもらったりして自転車を停めましょう。
③シェアバイクを活用する
3つ目は、シェアバイクを活用する方法です。近年、都心を中心に自転車をシェアするサービスが増えています。
自転車をレンタルすれば、必要なときだけ自転車を借りることができ、返却も目的地近くの指定のポートへ戻すだけです。駐輪場の確保に悩むこともなく、自転車を盗まれる心配もありません。
すでに自転車を所有しており、引越し先のアパートに駐輪場がないのであれば、リサイクルに出したり知人に譲ったりして処分し、自転車を持たない生活に変えるのも選択肢のひとつです。
管理会社に相談する【駐輪場付きアパートの場合】
最寄り駅まで距離があったり、部屋数が多かったりする賃貸物件の場合、多くの人が自転車を利用します。
そのため、仮に駐輪場があったとしても、自分の自転車を置く空きスペースがないこともめずらしくありません。また、前の住民の自転車が放置されたままになっているなど、スペースに余裕がないケースもあります。
このような場合、管理会社へ現状と駐輪場を利用したい旨を伝えましょう。放置自転車を撤去するなど、改善に取り組んでもらえる可能性があります。
しかし、相談をしても進展がない場合は、先ほどご紹介した「自室で保管」「近くの駐輪場に停める」「シェアバイクを活用する」などの対処法を実践し、自分で対処するのが有効です。
自転車を自分の部屋に置く前に確認すべきポイント
駐輪場がない場合のひとつに、自転車を自分の部屋に置く方法をお伝えしました。この方法を実践する際には、注意しなければならないポイントが3つあります。
1.共用部分に置かないようにする
2.エレベーターの利用規約を必ず確認する
3.床・壁に傷や汚れがつかないように気をつける
ひとつずつ見ていきましょう。
ポイント①:共用部分に置かないようにする
室内に自転車を置くスペースがないからと、玄関前の廊下やベランダに自転車を置こうと考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、共用部分は住民全員が使うところであり、私物を置くことはできません。
賃貸物件は、玄関・エントランス・廊下などの「共用部分」と、部屋を借りた人だけが使える「専有部分」があります。「共用部分」は、入居者全員が共有して使うスペースであり、避難経路の確保や景観上の理由から、私物を勝手に置くのは原則的に禁止されているのです。
なお、ベランダも共用部分にあたります。自室の延長にあるため専有部分のように思えますが、緊急時に避難経路として使われる共用部分であるため、私物である自転車を置くことはできません。
ポイント②:エレベーターの利用規約を必ず確認する
賃貸物件によっては、傷がつくのを防ぐためにエレベーターで自転車を運ぶのを禁止しているところがあります。その場合、自転車をエレベーターに乗せるのは利用規約違反となるため、契約書の内容を事前によく見たり、管理会社に確認したりしておきましょう。
また、利用規約にて運搬が認められていても、「エレベーターの乗降時に迷惑」と住民からクレームが起きてトラブルに発展する場合もあります。他の人がエレベーターを利用する際には無理に自転車を乗せず、先に譲るなどの配慮が必要です。
ポイント③:床・壁に傷や汚れがつかないように気をつける
自転車のタイヤに汚れがついたままでは床が汚れてしまうため、自室に自転車を置く際にはタイヤの汚れを落としてから部屋に運ぶようにしましょう。また、床にマットを敷いて傷がつくのを防いでください。
自転車を部屋で保管する場合には、自立スタンドを使うと部屋を有効活用できます。なお、自立スタンドをDIYで作る場合も、床や壁を傷つけないように気をつけましょう。
自転車置き場がないアパートでよくあるトラブル
アパートに自転車置き場がないと、さまざまなトラブルが発生しやすくなります。ここからは、駐輪場がないアパートでよくあるトラブルの事例を2つ紹介していきます。
1.廊下に置かれている自転車が邪魔で通りづらい
2.共用スペースを自転車で移動していることへのクレーム
他人のトラブルに巻き込まれてしまうケースもあれば、自分がトラブルの原因となる可能性もあります。どちらのケースでも、トラブルが起きてしまった際は冷静に対処しましょう。
廊下に置かれている自転車が邪魔で通りづらい
廊下に自転車が置いてあり、住民が通る際の邪魔になっているケースです。廊下に自転車があると、同じ階の人は通るたびに自転車を避ける必要があります。特に大きな荷物を運ぶときは、自転車が転倒しないように注意を払わなければなりません。
前述のとおり、廊下は共有部分にあたるため、自転車を置くのは原則禁止されています。また、災害時の避難経路を防いでしまうので、廊下には自転車を置かないようにしましょう。
共用スペースを自転車で移動している
エントランスや廊下などの共用スペースを自転車で移動する人がいます。
たとえば、子どもを自転車に乗せたままエントランスを移動したり、エレベーターに乗ったりするといった行為です。転倒して自分も相手も怪我をしてしまうリスクがあるうえに、通行の邪魔にもなります。
子どもにせがまれて乗せてしまうケースも少なくありませんが、住民にとっては迷惑な行為なので注意しましょう。
アパートではルールを守って自転車を停めよう
アパートに自転車置き場がない場合、近所にある駐輪場を利用するほか、シェアバイクを活用するのも有効です。とくに安全なのは自室に自転車を置く方法ですが、玄関前の廊下やベランダなど共用スペースに置くのは原則禁止されているため、気をつけましょう。
他の住民に迷惑をかけないよう、今回ご紹介したポイントを参考にし、ルールを守って大事な自転車を管理してください。