賃貸の掘り出し物件の見つけ方とは?お得な部屋を探す10の方法

虫眼鏡と家の模型(お得なお部屋・掘り出し物件を探す方法)

初期費用や月々の家賃など、賃貸住宅での暮らしにはたくさんの費用がかかってしまいます。

お得に生活していくために「掘り出し物件を見つけたい!」と思う人も多いと思うのですが、この掘り出し物件は、探し方のコツを知っておかなければなかなか見つけることができません。

そこで今回は、賃貸の掘り出し物件を見つける10の方法をご紹介します。また、注意すべきポイントについても詳しく解説していきますので、お得に部屋探しがしたい人はぜひ参考にしてください。

賃貸の掘り出し物件とは

「掘り出し物件」に明確な基準はありません。
しかし、一般的に以下のような賃貸物件が掘り出し物件と呼ばれています。

・条件が良い賃貸物件
・公開されていない賃貸物件

条件が良い賃貸物件とは、相場に比べて家賃が安かったり初期費用がかからなかったりするなど、一般的な賃貸物件に比べて安く借りることができる賃貸物件のことを指します。
価格だけでなく、部屋の大きさ・設備や立地などを含め、需要が高い物件は掘り出し物件と呼ばれます。

一方、ポータルサイトなどインターネット上で公開されていない賃貸物件を「掘り出し物件」と呼ぶケースも少なくありません。

今やほとんどの賃貸物件がインターネット上で公開されていますが、物件情報が登録されていない賃貸物件はポータルサイトに掲載されず、希少性の高さから「掘り出し物件」として扱われることがあります。

ただし、「おすすめできない」という理由で掲載していない場合もあり、非公開物件がすべて掘り出し物件とはいえません。

賃貸の掘り出し物件を見つけるなら、不動産屋への相談がおすすめ

とくに「公開されていない賃貸物件」は、自力で探すことが困難です。

そこでおすすめなのが、プロの不動産屋に相談することです。
数多くの賃貸物件を取り扱っている不動産屋に相談すれば、登録されていないおすすめの賃貸物件や掲載準備中の賃貸物件を紹介してくれるかもしれません。

しかし、不動産屋はたくさんあるため何を基準に選べばいいか難しいですよね。自分に合ったいい不動産屋がわからないという方は、不動産会社比較サイトや口コミサイトを活用して探しましょう。

不動産屋さん比較サイト「ふどサーチ」は、営業時間などの店舗情報や口コミなど、比較の際に役立つコンテンツが豊富に掲載されているので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

賃貸の掘り出し物件の見つけ方

前述のとおり、掘り出し物件を探すには不動屋会社への相談が有効ですが、自力で掘り出し物件や優良物件を見つける方法もあります。

しかし、賃貸の掘り出し物件は簡単に見つけることができないため、貴重な時間を無駄にしないよう以下の10つのポイントを意識しながら探してみてください。

①【最寄り駅】快速や急行の停車駅にこだわらない

快速や急行が停まる駅は通勤・通学がしやすいため、最寄り駅に停まる電車の種類を意識して賃貸物件を探す人も多いのではないでしょうか。

しかし、快速や急行が停まる駅の周辺にある賃貸物件の場合、利便性が良いぶん家賃相場も高くなります。

たとえば京王線の場合、特急が停まる「明大前駅」と各駅停車しか停まらない「桜上水駅」では以下のような違いがあります。

家賃相場新宿までの所要時間
明大前駅8.30万円最短5分
桜上水駅7.50万円最短11分
※家賃相場はCHINTAIネット2022年1月22日時点のもの

両駅は電車でわずか2分、歩いても20分程度の位置にあるにもかかわらず、家賃相場に0.8万円ほどの開きが見られます。新宿までの移動にかかる時間も5分程度しか変わらないため、通勤・通学の便利さにも大差はないと考えられます。

このように、普通電車しか停まらない駅であっても通勤・通学での便利さがさほど変わらないケースもあるため、快速や急行の停車駅だけにこだわらずに探してみましょう。

もちろん、沿線や駅によっては停車する電車によって移動時間が大きく異なることもあるため、事前の下調べは怠らないようにしてください。

②【立地】駅徒歩11分以上を条件に含める

賃貸物件の立地は、駅徒歩11分以上が狙い目です。

なぜなら、家賃は「5分以下」「6〜10分」「11〜15分」「16〜20分」と5分刻みで安くなる傾向があるからです。

なお、物件ポータルサイトでは基本的に80m=徒歩1分として表記されています。そのため駅徒歩10分と11分の賃貸物件では、距離にすると80mほどしか変わりません。

例としてJR山手線「恵比寿駅」の1K・1DKの賃貸物件を見てみましょう。
徒歩10分以内の賃貸物件の最低家賃は7.3万円、徒歩15分以内の賃貸物件の最低家賃は6.7万円(※CHINTAIネット2022年1月22日時点)と、わずかな違いで0.6万円も安くなります。

ただしセキュリティ面を考えると、駅からの距離は短いほうが安全です。
とくに夜道を歩く際は不審者などに注意する必要があるので、自転車などを活用するのもおすすめです。

③【築年数】築20年以上を条件に含める

同じエリアであっても、築年数が浅い賃貸物件より古い賃貸物件のほうが家賃は安くなります。

JR山手線「上野駅」の1K・1DKの賃貸物件の場合、築年数によって最低家賃は以下のように異なります。

築年数家賃相場
新築〜10年8.2万円
築11〜20年7.2万円
築21〜30年6.8万円
※家賃相場はCHINTAIネット2022年1月22日時点のもの

上記のように、築10年を越えれば1万円、築20年を越えれば1.4万円も毎月の家賃が安くなることがあります。

仮に築年数20年を超えていても、内装がリノベーションやリフォームされていれば、エアコンや給湯器・インターフォンなどの設備は新しいこともあり得ます。

また、築10年以内の賃貸物件は、内装・外装ともにきれいであり、悪目立ちするような部分もほとんどないことが多いです。「築年数が古すぎるのは心配」という人は、築10年あたりの賃貸物件をメインに探してみてください。

④【階数】1階の部屋を条件に含める

1階にある部屋は、主に防犯上の理由から家賃相場が安い傾向にあります。

たとえば、東京都渋谷区にある9階建てのとある賃貸物件は、同じ間取り・広さであっても1階と3階で家賃が0.4万円も変わります。(※CHINTAIネット2022年1月22日時点)

しかし1階であっても、目隠し用の植栽やオートロックなどを設置することで、防犯性を高める工夫をしている賃貸物件も少なくありません。

また、1階の部屋は出入りがしやすいことや下の階への騒音の心配が少ないなどのメリットもあり、1階のほうが不便なく暮らせると考える方もいます。2階以上の部屋にこだわりすぎず、賃貸物件の構造や防犯性、周辺環境に合わせて、1階の部屋を検討するのもおすすめです。

⑤【物件タイプ】アパートを条件に含める

賃貸物件にはマンション・アパート・一戸建てなど様々なタイプがありますが、家賃の安さを重視する方におすすめなのはアパートです。

JR山手線「目白」「日暮里」駅の1K・1DKの賃貸物件の場合、マンションの最低家賃は4.5万円、アパートの最低家賃は3.6万円(※CHINTAIネット2022年1月22日時点)となり、アパートのほうが0.9万円も家賃が安いことがわかります。

しかし、木造のアパートは鉄骨造・鉄筋コンクリート造などのマンションに比べると防音性や耐火性に優れておらず、場合によっては後々トラブルにつながる可能性もあります。

このようなデメリットを押さえつつ、マンション・アパート・一戸建てなど物件タイプにこだわりがないという場合には、範囲を広げて賃貸物件を探してみてください。

⑥【間取り】こだわりすぎず、広さ(㎡)で比較する

賃貸物件を探すとき、部屋の間取りを重視して選ぶ人も多いのではないでしょうか。
しかし、間取りにこだわりすぎないほうが探せる物件数は多くなり、掘り出し物件に出会う確率も高まります。

部屋数や造りに強いこだわりがない場合は、間取りではなく広さを重視して賃貸物件を探しましょう。実際に住み始めてみると、狭さや部屋数などもそこまで気にならないかもしれません。

⑦【設備】条件に優先順位をつける

条件を細かく設定しすぎると、良い物件はなかなか見つかりません。優良物件や掘り出し物件に出会うには、希望する条件に優先順位をつけることが重要です。

賃貸物件を探すには、上限家賃やエリア、間取りの他に以下のようなこだわり条件が選べます。

・駅からの徒歩分数
・築年数
・建物種別(アパート/マンション/一戸建てなど)
・構造(木造/鉄骨造/鉄筋コンクリート造など)
・バス、トイレ別
・オートロック
・独立洗面台
・南向き
・角部屋
・宅配ボックスつき

上記の他にもたくさんの条件がありますが、譲れない条件、あればうれしい条件、妥協できる条件など、自分の中でのポイントを確認し、事前に整理しておきましょう。

また、譲れない希望条件のなかでも優先順位をつけてみてください。希望条件に合う物件が見つからない場合に、優先度が低い条件から緩和して探すことも検討しましょう。

⑧【契約条件】フリーレント付き物件や定期借家を検討する

賃貸物件にはいくつかの特別な契約形態があり、フリーレント付き物件や定期借家もそのうちのひとつです。フリーレントは一定期間家賃が無料になる賃貸契約、定期借家とは契約更新がなく短期間住むときに便利な賃貸物件のことです。

これらの契約条件を活用すると、賃貸住宅での暮らしにかかる費用を抑えられます。お得な賃貸物件を見つけたい人は、このような契約形態になっているところを検討するのもおすすめです。

なお、フリーレントについてはこちらの記事で詳しく説明しているので、気になった方はチェックしてみてください。

⑨【物件探し】入居者の入れ替わりが激しい時期を狙う

物件探しの時期を厳選することも、掘り出し物件を見つける大きなポイントです。

不動産業界の繁忙期にあたる1〜3月は、転勤や入学・卒業による引越しの数が多くなります。この時期は入居者の入れ替わりが激しいため、希望条件に合う物件が急にあらわれるかもしれません。

しかし、優良物件は需要が高く、空きがでてもすぐに次の入居者が決まってしまうおそれがあります。そのため、不動産業界の繁忙期には、頻繁にポータルサイトや不動産会社のホームページをチェックしておく必要があるといえます。

⑩【その他】キャンペーンを実施している物件を狙う

不動産会社によって異なりますが、シーズンごとにさまざまなキャンペーンが実施されており「仲介手数料無料」や「20代限定割引」など、お得に賃貸物件を契約できるものが多いです。

一年中いつでもキャンペーンを行っているとは限らないため、部屋探しをする前にキャンペーンを実施している期間かを調べてみるのがおすすめです。

ただし、人によっては対象外となるキャンペーンもあります。キャンペーン内容や対象、条件をよく理解したうえで、自分は本当にお得になるのかを確認しましょう。

賃貸の掘り出し物件を見つける際の注意点

上記の方法を試しても、掘り出し物件を確実に見つけられるとは言い切れません。

また、自分に合った良い物件に出会う可能性を少しでも高められるよう、賃貸物件探しをする際はこれからご紹介する2つのポイントに注意してみてください。

①家賃や初期費用の安さだけに注目しない

家賃や初期費用が安いからといって、それだけで掘り出し物件と判断するのは危険です。費用面の安さには、以下のような理由があることがほとんどです。

・築年数が古すぎる
・平均的な賃貸物件に比べて狭い
・使われている建築資材があまり良いものではない
・日当たりが極端に悪い
・十分な設備が備わっていない

家賃や初期費用が安くても、自分がこだわりたい条件が揃っていなければ掘り出し物件とは呼べません。家賃と初期費用だけに注目するのではなく、自分にとって必要な条件を満たしているかもチェックしてください。

一方、条件が良すぎる賃貸物件は「おとり物件」の可能性もあります。

おとり物件とは、ポータルサイトなどで広告掲載されているにもかかわらず、実際には存在していなかったり契約できなかったりする賃貸物件のことです。おとり物件に引っかかってしまうと大事な時間が無駄になってしまうので、騙されないよう注意しながら探しましょう。

なお、おとり物件の見極め方はこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

②入居後の、実際の生活をイメージする

自分の希望する条件がわからない人は、入居後にしたい生活をイメージしてみましょう。

たとえば「ダブルベッドとソファを置きたい」「日当たりが良い部屋で観葉植物を育てたい」「大音量で映画を見たい」などさまざまな希望がありますよね。

掘り出し物件は、自分の希望する条件が叶った賃貸物件ともいえます。実際の生活をイメージして希望条件を検討し、自分らしい心地の良い暮らしができる賃貸物件を選ぶようにしましょう。

掘り出し物件の見つけ方を知って、お得な賃貸に住もう!

掘り出し物件を見つけるには、不動産会社への相談が確実でおすすめです。自分に合った不動産会社を見つけたいときは、ぜひ「ふどサーチ」を使って不動産屋さんを比較してみてください。

不動産屋に来店する前に自力で掘り出し物件や優良物件を見つけたい場合、今回ご紹介した10の方法を活用しながら自分に合った賃貸物件を探してみてください。

また、掘り出し物件を探す際、家賃や初期費用の安さに囚われすぎてはいけません。自分のなかで譲れない条件や優先順位を整理し、それらが揃っている賃貸物件を契約して快適な生活を送りましょう。

ふどサーチ編集部